アリストテレスについて

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投稿者:       投稿日時:2013/11/14 23:15      
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アリストテレスを解説します

 

・アリストテレス-現実主義で、「形而上学」という本を書いた

 

・形相と質料という考え方

 ・アリストテレスは、イデアは現実の事物に内在していると考え、

  これを形相(エイドス)と呼んだ

 ・また、エイドスは事物の中でも、事物の素材である質料(ヒュレー)の中にあると考えた 

 →そのため、アリストテレスは、事物の変化によってイデアに近づくと考えた

 

 ※アリストテレスは、理想は現実の中に潜んでいると考えた

  →だから、人間は努力をすることで、一歩一歩理想へ近づいていくと考えていた

  ≒努力をして、事物を変化させるべき

 

 

・徳と中庸

 ・アリストテレスは、最高の幸福のためには、「知性的徳」

  (物事を正しく判断すること)が大切とした

  →「知性的徳」は、正しいことを認識する知恵と、

   中庸のための思慮の2つで出来ているとした

 

  ※中庸:常に2つの極端の真ん中を目指すこと

   (「中道」という言葉と混ざる人がいるが、中道は両極端を避けることを指す) 

 

 

 ・なぜ、アリストテレスは「知性的徳」が大切だと考えたのか

  →幸せは、お金や名誉や快楽を求めるのではなく、知恵を自由に働かせることで実現する

  →そのため、最高の幸福は、純粋に理性を活躍させることを楽しむという、

   観想的(テオーリア的)生活だとしたから

 

 ※ただし、知性的徳で得た中庸は感情や欲望に左右されやすいから、

  安定して中庸を得られるように訓練することが必要だと考えた

 

  =要は、善い習慣(エトス)を繰り返して、それがいつの間にか性格(エートス)

   になることが大切だとした

   →このようにして得た性格を、アリストテレスは性格的徳と名づけた

 

 ※中庸の例

  ・無謀と臆病の中間-勇気

  ・放縦と鈍感の中間-節制  →  左の、勇気、節制、思慮を中庸(性格的徳)と言う

  ・過多と不足の中間-思慮

  

 ※アリストテレスは、知性的徳を性格的徳にすることが大切だとした

 

 

・友愛と国家について

 ・アリストテレスの根本的な考え方・・「人間はポリス的動物である」

  →ポリス(市民が所属しているグループ)から離れてしまうと、道徳は完成しないと考えた

 

 ・アリストテレスは、性格的徳の中でも、友愛と正義を重んじた

  ※ここでの友愛と正義の意味

   友愛:お互いが幸福になるように願い、お互いが優れた人間になるように心がけること

   正義:人々の間で平等を実現すること

 

  ※アリストテレスは、正義を配分的正義と調整的正義の2つに分けた

   ・配分的正義:名誉や報酬などで分配して、調整をする正義-民主主義的と言われる

   ・調整的正義:取り引きなどで公平になるように調整する正義-社会主義的と言われる

 

 

 ・アリストテレスの国家についての考え方

  

  ・王政が仕切る政治(君主政治)  →    王の独裁政治

  ・貴族が中心の政治        →    少数の強い人だけが仕切る寡頭政治

  ・共同で行う共和政治       →    多くの愚かな人が政治を動かす衆愚政治

              これらの政治が腐敗すると

 

  →となってしまう可能性があるので、注意しなければいけないと考えた

 

 

ポイント

・アリストテレスは、質料(ヒュレー)の中に形相(エイドス)があると考えた

・アリストテレスは、観想的(テオーリア的)生活のためにも「知性的徳」が必要と考えた

・知性的徳を性格的徳にすることが大切だとした

・アリストテレスは、「人間はポリス的動物である」という考えを根本にした

・アリストテレスは、友愛、正義、配分的正義、調整的正義を重んじた

・アリストテレスは、それぞれの政治スタイルは腐敗すると、良くない政治になる可能性があると考えた

・アリストテレスは、現実主義

 

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