ベーコンについて -経験論-
ベーコンについて考えてみます
・フランシス=ベーコンについて
・ベーコンは経験論の生みの親と言われていて、「ノヴム=オルガヌム」という本を書いた
・経験論とは・・観察や実験を重視して、経験が知識を得るための
最も根本であるという考え方のこと
※その他の経験論の代表者に、ロック、ヒューム、バークリーなどがいる
中でもロックは、人間の心は元々白紙(タブラ=ラサ)であると主張した
・ベーコンの考え方
→・人がそのままの形の自然を観察するためには、
人が持つ偏見や先入観を無くす必要があると考えた
=そこで、人間の観察や判断をゆがめる可能性のある偏見を、
イドラ(幻影)と名づけた
※ベーコンはイドラの種類として、4つのタイプを考えた
①種族のイドラ:感覚による錯覚のような、人間という種族の生まれながらの
性質にねざしているイドラ
②洞窟のイドラ:個人的な好き嫌いにとらわれることなどによって生じるイドラ
③市場のイドラ:言葉が飛び交う市場で言葉が間違った使い方をすることによって
生じるイドラ
④劇場のイドラ:権威などを、わけもわからず、
ただひたすらに信じることで生じるイドラ
・帰納法が重要だと考えた
※帰納法・・一つ一つの経験によってわかった事実から共通する内容を取り出して、
そこにある、一般的な法則を求めること
→ベーコンは帰納法によって、初めて自然の法則を見出すことができると考えた
※ベーコンは帰納法を、「蟻」ではなく、「蜂」のように使うべきだと例えた
また、「くも」はダメだと考えた
・「蟻」・・ただ情報を集めるだけ
・「蜂」・・集めたものを自分で変形して、消化する
・「くも」・・自分で糸を紡ぎ出して、くもの巣を作るように、
自分の頭だけで考える独断論を信じる
・自然を知ることでしか自然を支配することはできないと考えた
→そのため、ベーコンの根本は自然であり、
科学的な知識などは自然を支配する時のサポートであると考えた
→上のような考え方をベーコンは持っていて、
ベーコンの考えを簡単に表現したものとして、「知は力なり」という言葉が使われている