信用創造と管理通貨制度について

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投稿者:       投稿日時:2013/11/17 20:57      
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信用創造と管理通貨制度について考えてみます

 

 

・貨幣と信用創造について

 

 ・そもそも貨幣とは・・経済での取引を仲介するためのもののこと

  →貨幣は、上のような交換手段以外に、

   価値尺度、支払手段、価値貯蔵手段の機能がある

  ※・価値尺度・・モノの価値を貨幣で表現することができる

   ・支払手段・・モノに対して支払う手段として使える

   ・価値貯蔵手段・・価値が消滅したり、腐ったりすることが無く、

            一定の価値を保ち続ける手段として使える

 

 

 ・通貨について

 

  ・通貨とは・・貨幣の中でも、幅広く使う事が出来るものを通貨という

 

  ・通貨は、現金通貨と預金通貨の2つに大きく分かれる

   ・現金通貨・・紙幣や硬貨のこと

   ・預金通貨・・普通預金や定期預金、譲渡性預金(他人に譲ることができる定期預金)

          などの総称

 

 

 ・信用創造について

 

  ・信用創造とは・・簡単に言うと、金融機関がお金を貸すことで、預金通貨を作ること

 

  ・信用創造を具体的に考えると

   ・預金が100億円、

    支払準備率(預金者が預金を引き出す時のお金を準備するための割合)20%の場合

 

    →Aの銀行が100億を持っていた場合、支払準備率で20%はキープするので、

     80億をa社に貸すとする

 

    →a社の80億は、別の銀行(仮にBとする)に預けることが多い

 

    →そこで、80億を預かったBの銀行は、支払準備率の分(16億)を

     キープして残りの64億をb社に貸す

 

    →b社の64億は、別の銀行(仮にCとする)に預けることが多い

 

    →そこで、64億を預かったCの銀行は、支払準備率の分(12.8億)を

     キープして残りの51.2億をc社に貸す

 

   →上のようなことを繰り返すと、本来は最初持っていた預金(本源的預金と言う)の

    何倍ものお金を貸すことができるようになる

    =このように、本来のお金の何倍ものお金を貸すことを信用創造と言う

 

   ※上の例の場合だと、100億+80億+64億+51.2億+・・・=500億

    という計算が出てくる

    =これは、本源的預金(100億)を支払準備率(0.2)で割ると、

     このような結果が出てくる

     →このことから、支払準備率が低いと、貸し出せるお金が多くなることがわかる

      例:100億で支払準備率が10%だったら、100÷0.1=1000億

        ということになる 

    

    

 

・管理通貨制度について

 

 ・管理通貨制度とは・・金本位制に変わって新しく出来た制度のこと

            1929年までは金本位制、1930年から管理通貨制度になった

            →世界各国は管理通貨制度によって1929年の大恐慌を

             乗り切ろうとした

 

  ※・金本位制・・中央銀行が作る紙幣(銀行券)と金の兌換(取りかえ)を

          義務にした制度のこと

          →この制度によって、中央政府は銀行券(兌換紙幣)を

           自由に作って増やすことができなかった

           =国の紙幣の量は、中央銀行が持っている金の量に影響されるようになった

 

   ・管理通貨制度・・金本位制を辞め、通貨(不換紙幣)を、

            金の量に関係なく作ることができる制度のこと

 

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