現代の第三世界の動きについて
現代の第三世界の動きについて考えてみます
・現代の第三世界の動きについて
※発展途上国に多くあった、開発独裁、軍事政権、長期政権は、1980年代に入って、
数が減ったと言われている
→その一方で、複数政党制や民主化が広がったとも言われている
・アジアでは、輸出工業の育成を目指し、反政府活動を取り締まった韓国の朴大統領が
1979年に暗殺されるということが起きた
→その後は、1980年に光州の反政府民主化運動を弾圧した軍部を基盤にして、
全斗煥、盧泰愚と軍人出身の大統領が続いた
→上のような動きの中で、以下のようなことが起きていた
・韓国がソ連や中国と国交を回復した
・1991年に朝鮮民主主義人民共和国と一緒に国際連合に加盟した
・1992年の終わりの選挙で、金泳三という人が非軍人大統領となった
→金泳三は、光州事件などを意識し、2人の前大統領を処罰して、
文治主義の定着を目指した
・1998年からは、金大中という人が大統領になった
→金大中は、民主政治と朝鮮半島の緊張緩和を推進した
・2002年に、盧武鉉という人が大統領になった
・台湾では、輸出産業が成長して経済力をつけていた
→台湾は、国内は戒厳令のもとで国民党の一党支配が続いていた
※しかし、1987年に戒厳令は解除された
=そして、1988年に李登輝という人が総統に就任し、
民主化の推進を行っていった
・2000年の総統選挙では、はじめて国民党に属さない陳水扁という人が当選した
・フィリピンでは、マルコスという人が大統領を行っていた
→マルコスは、1986年の選挙の不正に抗議する民衆の運動によって追われた
=その後は、民主選挙による政権が続いている
・インドネシアでは、スハルト大統領が30年以上も政権を握っていた
→スハルト大統領は、1998年に経済不振に不満を持つ民衆の
反対運動によって退陣させられた
・インドでは、戦後国民会議派の政権が主流になった
→この間、インドはパキスタンとの間で国境について戦っていた
=1971年には、東パキスタンをバングラデシュとして独立した
→しかし、1984年に首相のインディラ=ガンディーという人が暗殺された
→その後、1991年に後をついだ長男のラジブ=ガンディーという人が暗殺された
※結果的に、国民会議派は政権から離れた
→1998年には、インドの核実験に対抗してパキスタンも核実験を行った
※そのため、パキスタンも新たな核保有国になった
・独裁政権の多かったラテンアメリカでは、以下のようなことが起きていた
→・1973年に、ピノチェト軍事政権がチリのアジェンデ社会主義政権を
クーデタで倒した
・ピノチェト軍事政権は、1988年に国民投票に敗れてしりぞいた
・1982年に、イギリスにフォークランド戦争という戦争を挑んだ
アルゼンチンの軍事政権が戦争に負けた
→そのため、アルゼンチンの軍事政権は民政に移行した
・中米のニカラグアのソモサ長期独裁政権が、1979年に左翼のゲリラに倒された
・1990年に、選挙による中道政権が出来た
・アフリカでは、白人少数支配体制が消滅した
・1965年に、イギリスからローデシアが一方的に独立した
→ローデシアは、解放運動の武装闘争や国際世論の批判に直面して
黒人多数支配を受け入れた
=ローデシアは、1980年に国名をジンバブエとする
黒人主体の国家になっていった
・南アフリカ共和国は第二次世界大戦後に、アパルトヘイト政策を導入し、
アフリカ民族会議の抗議や国際連合の経済制裁を受けて孤立した
※アパルトヘイト政策・・多数派である黒人を極端に差別する政策のこと
・1980年代の終わりには、デクラーク政府がアパルトヘイトを全面的に見なおした
→その後、1991年に差別諸法を全廃して、1994年に平等選挙権を認めた
=選挙の結果、アフリカ民族会議が過半数を制して黒人のマンデラという人が
大統領に当選した
※その後も黒人大統領が選ばれている
ポイント
・現代の第三世界の動きについておさえる
このあたりが今回のポイントです