現代の地域紛争と国際協力について
現代の地域紛争と国際協力について考えてみます
・現代の地域紛争と国際協力について
・アメリカとソ連の冷戦体制の規制力が1980年代から衰え始めた
→そこで、1980年代から以下のようなことが起きた
・地域的な権力を目指す国際紛争
・民族主義や宗教的な対立による内戦やテロ活動
・今ある国家の中でも、不当に扱われてきたと考える地域の抗議運動や
自己主張を強める動きが出てきた
=この動きを地域主義という
※地域主義で代表的な例として、1994年にアフリカ中部で起こった
ルワンダ・ブルンジの内戦が挙げられる
→上のような地域紛争の背後には、多くの場合は経済的な利害の対立が含まれている
※そのため、解決が難しいと言われている
・社会主義圏の崩壊後に、多くの民族国家が出現した
※民族国家の出現の一方で、EUのように主権国家の枠をゆるめて多民族共生の方向に
進む動きも出てきた
・アジアでは、以下の様々な問題が解決しないでいる
→・トルコ、イラク、イランのクルド問題
・インドとパキスタンとの間の対立
・スリランカでのシンハラ系多数派とタミル系少数派の内戦
・インドネシアでは、東ティモールが分離して独立した
・サハラ以南のアフリカ諸国の内戦も絶えなかった
・イスラーム地域では、近代化を批判してイスラーム原理への復活をかかげる
急進派が勢力をのばした
※そのため、各地で反政府テロ活動も繰り返されている
→上のような動きあった時に、平和維持活動(PKO)に対して、
国際連合が重要な役割を担うようになった
※平和維持活動・・地域紛争の調停や内戦終了後の処理を平和にするように
維持していく活動のこと
→また、難民の救援や医療活動、地雷禁止運動や環境・希少生物保護活動などでは、
民間のボランティア団体や非政府組織(NGO)が重要な動きを
見せていると言われている
※しかし、PKOや国際連合などでは、以下のような問題も起きていた
・現地の対立が複雑だったソマリアでは、PKOが失敗して撤退した
・武力で地域的な権力を求めるイラクの軍事行動や、政府の黙認や支援で
一国内で少数民族の追放や迫害が行なわれる場合には、
国際連合の対応がいつも遅れていた
→そのため、このような問題の対応には、アメリカ軍やNATO軍の
軍事制裁に頼ることが多いと言われている
・一方で、国際連合を補って、地域紛争を抑制するために、多国間での地域的かつ
経済的な協力機構も整備されつつあると言われている
→代表的な例として、以下のようなものがある
・東南アジア諸国連合(ASEAN)
・アジア太平洋経済協力会議(APEC)
・アフリカ統一機構(OAU)から発展したアフリカ連合(AU)
・ポーランド、チェコ、ハンガリーを加盟させて地域安全保障機構となったNATO
など
ポイント
・現代の地域紛争の様子についておさえる
・現代の国際協力の様子についておさえる
このあたりが今回のポイントです