内部環境の調節
内部環境の調節について
※なぜ内部環境の調節が必要なのか
→内部環境の調節によって、カラダを一定に保つ必要がある
=この一定に保つことを恒常性の維持という
1、外部環境と内部環境
・外部環境・・・組織や器官を指す
・内部環境・・・体液(血液、組織液、リンパ液)を指す
※体液の働き
→・O2栄養分の運搬
・CO2老廃物を運び去る
・恒常性の維持 = ホメオスタシス
※ここでの恒常性の維持は、体温の維持を指す
2、体液の循環
※脊つい動物の体液は、大きく分けて、血液、組織液、リンパ液がある
①血液
・血液は、有形成分(赤血球、白血球、血小板)と液体成分がある
(1)赤血球
・赤血球は無核で、6~9μmの大きさ
・Hb + O2 ⇔ HbO2(酸素ヘモグロビン)
※ヘモはFeを、グロビンはタンパク質をさす
※Hbは暗赤色、O2は鮮紅色
・細胞は、O2を消費してATPエネルギーを作っている
・HbとO2の組み合わせが肺で出来る
※この組み合わせは、O2濃度が高い時にどんどんできる
・HbO2に向かう肺はO2分圧が高く、Hb+O2に向かう組織はO2分圧が低い
・酸素解離曲線・・・各O2分圧と各CO2分圧での
酸素ヘモグロビンの割合を知る曲線のこと
※CO2分圧が低く、O2分圧が高い → 結合度が大きい(肺)
※CO2分圧が高く、O2分圧が低い → 解離度が大きい(組織)
※pHが高い → 結合度が大きい
※温度が高い → 解離度が大きい
(2)白血球
・巨大な核がある
・6~20μmの大きさ
・1立方ミリメートルに、6000~8000個ある
・生体防御(免疫)に関係
(3)血小板
・無核
・2~4μmの大きさ
・1立方ミリメートルに、10万~40万個ある
・血液凝固に関係
(4)血しょう
・90%が水
・物質(血球、グルコース、アミノ酸、タンパク質、ホルモン、老廃物 など)の運搬
・CO2も血しょうに溶かして運搬
※溶かすときは、H2CO3 → HCO3 + H(酸性) になる
②組織液
・細胞との間で栄養分や老廃物などの受け渡しをする
・循環しない
・90%は血管に戻り、10%はリンパ管に行く
③リンパ液
・無セキツイ動物にはない
・老廃物の運搬
・異物から身体を守る
・組織液 → リンパ管 →静脈(鎖骨下)に合流
※リンパ系はリンパ管とリンパ節(白血球や血しょうをろ過する場所)とに分かれる