種子の発芽の調節
種子の発芽の調節について
①種子の発芽
※種子の発芽までの流れ
水分 アブシシン酸の減少
休眠 → 温度 + & → 吸水が増大して、発芽につながる
酸素 ジベレリンの増加
※吸水量が増加すると養分が分解され、さらに増加すると成長につながる
・種子の発芽に関する実験
・糊粉層が周りについた種子を半分に切り、胚がないほうをA、胚があるほうをBにする
・シャーレを2つ用意し、1つのシャーレに寒天(デンプン)を入れ、
アミラーゼ(触媒酵素)が糖に変える
※この時に、発育に必要なエネルギーを得る
・AとBをヨウ素液につける
・この実験をすると、寒天に置いたAの種子以外(寒天に置いたBの種子、
寒天に置いてないAとBの種子)は青紫色にならない
→上の実験から、以下のようなことがわかった
種子が吸水 → 胚でジベレリンが合成 → 糊粉層でアミラーゼを合成
※この時に、胚乳にあるデンプンを
糖に分解する
→デンプンの分解は、胚があると良い
→結果的に、ジベレリンがあると良い
※胚はジベレリンを分泌する
②種子の発芽と光
※種子には、光発芽種子と暗発芽種子とがある
・光発芽種子・・・レタス、タバコなどの小型で、貯蔵物質が少ない
(発芽したらとたんに光合成が開始する)
・暗発芽種子・・・カボチャ、ケイトウなどの種子のこと
・光には、赤色光(R)と遠赤色光(FR)とがある
→・赤色光・・太陽から直接浴びさせることが出来る光で、
クロロフィルによく吸収される(光合成に利用される)
・遠赤色光・・太陽からの光を木が受け、木から漏れて地面にたどり着くまでの光で、
発芽に適していない
※これらを感知できるフィトクロムというものがある
フィトクロム → 赤色光吸収 → フィトクロム
R型 ← 遠赤色光吸収 ← FR型 という動きがある
※R型とFR型を交互に照射すると、最後に照射した光がR(赤色光)の時に発芽する
③種子の発芽と温度
・低温要求種子という種子がある
→・温帯北部~亜寒帯にある
・5℃前後で、1~数か月存在する(この後に春が来る)
・人工的に低温期間を与える(低温処理)をすることで、発芽につながる
※低温処理の代わりにジベレリン処理をしても発芽する
④花芽形成の調節
※花芽形成は、別の回で説明