アーリヤ人の進入とガンジス川流域への移動について
アーリヤ人の進入とガンジス川流域への移動について考えてみます
・アーリヤ人の進入とガンジス川流域への移動について
・紀元前1500年ころから、カイバル峠という峠を越えて、
インド=ヨーロッパ語系の牧畜民だったアーリヤ人が
インド西北部のパンジャーブ地方というところに進入し始めた
※進入直後のアーリヤ人の特徴について
・自分たちで部族社会を構成した
・雷や火などの自然神を崇拝した
・自然神の賛歌集だった「リグ=ヴェーダ」というものを生んだ
・紀元前1000年を過ぎたころから、
アーリヤ人は西北インドからガンジス川流域へ移動を始めた
※ガンジス川流域へ移動した後の時のアーリヤ人の特徴について
・森林の開墾に適しているという理由で、青銅器に代わって
鉄製の道具が使われるようになった
・牛が引く木製の犂(すき)が生み出された
・移動した土地で、農耕を行う先住民と交流して、定住農耕社会を作り出した
→定住農耕社会が出来る過程で、ヴァルナ制(「色」を意味する)と呼ばれる
身分上下的な考え方が出て来た
※アーリヤ人と先住民との間には、皮膚の色の差があったため、
ヴァルナという言葉が使われた
※ヴァルナ制について
→・ヴァルナ制とは・・人は、バラモン(司祭)、クシャトリヤ(武士)、
ヴァイシャ(農民、牧畜民、商人)シュードラ(隷属民)
という四つの身分に分かれるとする考え方のこと
・ヴァルナ制は、バラモン自身を最高の身分と考える世界観だった
→・ヴァルナ制は、時代が進むにつれて、ヴァイシャは商人を、
シュードラは農民や牧畜民をさすようになった
・一方で、四つの身分の下には、ヴァルナ制の枠の外に置かれる
被差別民が存在していた
・被差別民は不可触民として差別されるようになった
※カースト(ジャーティ)集団について
→・カースト集団とは・・インド社会で、特定の信仰や職業との結びつきによって、
またはほかの集団の人達との結婚や食事を制限することで
結びつきを目指す集団のこと
・カーストは、ポルトガル語で「血統」を意味するカスタに由来する言葉と
言われている
※なぜ、カースト集団の話をする必要があるのか
→・カーストは、次第に「人は生まれた身分によって上下関係がある」と
考えるヴァルナ制と結びついたから
・そのため、お互いに上下関係を主張するようになっていった
→ヴァルナ制とカースト集団の主張が組み合わさり、
長い時間をかけて形成されたインド独自の社会制度が誕生した
=この制度をカースト制度という
=以上のような動きのあった、紀元前6世紀ころまでの時代は、
バラモン教の聖典である各種のヴェーダが生まれたことから、
ヴェーダ時代とも呼ばれている
ポイント
・アーリヤ人の進入についておさえる
・ガンジス川流域への移動についておさえる
・ヴァルナ制についておさえる
・カースト集団とカースト制についておさえる
このあたりが今回のポイントです