蒙古襲来による社会の変化について
蒙古襲来による社会の変化と幕府の衰退について考えてみます
・社会の変化について
・当時の農業の変化について
・畿内や西日本で二毛作が行われるようになった
※二毛作・・同じ土地で1年に違うものを2種類作ることで、当時は稲の裏で
冬に麦を作っていた
※当時は、大唐米というお米が輸入されていた
・農業の肥料は、山にある草や木などが使われた
→代表的なものに、刈敷と草木灰というものがある
※・刈敷・・草を刈って田んぼに敷きこむ肥料のこと
・草木灰・・草や木を焼いて灰にした肥料のこと
・鉄製の農具や牛馬を使った農業が行われるようになった
・荏胡麻(灯油の原料)などが栽培されるようになった
・絹糸や麻糸が織られた
・鍛冶、紺屋、鋳物師などの手工業者と呼ばれる人達がいた
→手工業者は、農村に住んで商品を作るなど、各地を歩いて仕事を行っていた
・当時の社会の変化について
・荘園、公領の中心や、交通で重要な場所、寺社の前などに、定期市という市が
開かれるようになった
※定期市・・作られたモノを売買する市のこと
・月に3回の市(三斎市)が多く開かれるようになった
・地方の市場では、お米や地元の特産品などが売買された
→地方には、行商人という人が来た
※行商人・・中央から織物や工芸品などを運んでくる人のこと
・京都、奈良、鎌倉などの中心のような都市には、高級品を扱う手工業者や商人が集まった
→高級品を扱うための特別な場所が必要になり、定期市の他に、
見世棚が出てくるようになった
※見世棚・・常設の小売店のこと
・高級品を扱う商工業者たちは、平安時代の後期から、大寺社や天皇家に属して
販売や製造についての特権を認められた
→その後、座という同業者の団体を作るようになった
※大寺社に属した人は神人、天皇家に属した人は供御人と呼ばれた
・遠くをつなげる商業の取り引きが盛んになった
→遠くとの取り引きを促すために、各地の港などのような交通の重要な場所には、
問(問丸)が発達した
※問・・商品の中継、運送、委託の販売などを仕事とする人達のこと
・商品の売買は、物々交換ではなく、貨幣が使われるようになった
※貨幣には、宋銭が使われた
・遠くの取り引きでは、為替が使われた
※為替・・遠くとの決済や資金移動について、現金の輸送に頼らないで、
手形で代用する仕組みのこと
・借上が多く出てくるようになった
※借上・・お金を高い金利で貸し出す金融業者のこと
・荘園の一部では、年貢をお金で納める人が出てきた
・荘園領主や地頭が農民に対して圧迫したり、違法な対応をしたりしていた
→そのため農民は、団結して訴訟を起こしたり、集団で逃げたりする、
というパターンが多くなった
ポイント
・蒙古襲来による社会の変化についておさえる
このあたりが今回のポイントです