民族や領土の対立について -パレスチナ問題の例-
民族や領土の対立について、パレスチナ問題を例に考えてみます
・パレスチナ問題について
※パレスチナとは・・現在のイスラエルとヨルダン川西岸などの地域のこと
→パレスチナは、長い間、ユダヤ人と多くのアラブ人が共存してきた
→イスラエル建国後は、パレスチナに多くのユダヤ人が移住するようになり、
アラブ人の居住地や耕地を強制的に収用して開拓を始めた
→先住民であるアラブ人は、強制的な開拓に強く反発して対立が起きた
=この対立のことを、パレスチナ問題という
・パレスチナ問題の歴史的背景と解決と世界の動きについて
・パレスチナ問題には、以下のような歴史的背景がある
→・19世紀の後半
→ヨーロッパで迫害を受けたユダヤ人の間でシオニズム運動が活発になった
※シオニズム運動・・ユダヤ人が、祖先の地であるシオンの丘(エルサレムの別名)
に戻って、ユダヤ人の国を作ろうとする運動のこと
・1917年
→イギリスが、この地域への権力の拡大のために、バルフォア宣言を出した
※バルフォア宣言・・ユダヤ人がパレスチナに「民族的郷土」を作ることを
支援する宣言のこと
→ナチスの迫害によって、ユダヤ人は多くの犠牲者を出した
=結果的にユダヤ人は、アメリカなどの支援を受けて、第二次大戦後に
パレスチナに国家を持つことが国連で承認された
・1948年以降
→ユダヤ人はパレスチナにイスラエルの建国を宣言した
→エジプトなど周辺のアラブの国々は、イスラエルの建国に反発して、
イスラエルとの間で戦いを繰り返した
→しかし、多くのアラブ人はパレスチナを追われて、
ヨルダンなどの周辺の国々で難民としての生活が強いられた
※パレスチナのアラブ人は、パレスチナ解放機構(PLO)を中心に
抵抗運動を続けた
・1987年
→インティファーダという運動が起きた
※インティファーダ・・占領地であるガザのアラブ人がイスラエル軍に
抵抗する運動のこと
・1993年
→イスラエルとPLOが、アラブ人によるパレスチナの暫定自治に合意した
※しかし、イスラエル側が入植地からの撤退を認めないことや、
パレスチナ側のテロが続くということが起きた
=その結果、イスラエル側とパレスチナ側の関係が悪化した
・2000年
→第2次インティファーダが始まった
※この時に、過激的なイスラーム組織に期待する人が増えた
・2004年
→イスラエルがパレスチナ人の居住区を高い壁で囲いこむということが起きた
※これに対して、国際連合などが厳しく非難した
→しかし、イスラエルはアメリカの支援を受けていることもあって、
強硬な姿勢を取り続けている
=そのため、パレスチナの自治や独立国家の誕生には、
多くのハードルがあると言える
※注意すべきは、アメリカの考えが国際連合の決議よりも強い力を持つ
という現状だと言われている
→このような現状は、パレスチナ問題だけでなく、世界の安全保障にとっても
問題だと考えられている
ポイント
・パレスチナ問題についておさえる
・パレスチナ問題の歴史的背景と解決と世界の動きについておさえる
このあたりが今回のポイントです