キリスト教の成立について
キリスト教の成立について考えてみます
・キリスト教の成立について
・キリスト教は、1世紀にローマの支配下だったパレスチナで生まれた
※当時ユダヤ教を指導していた祭司やパリサイ派は以下のようなことを行っていた
・律法を形式的に守ること(形式主義)を重視していた
・ユダヤ支配層としてローマの支配に協力していた
→そのため、司祭やパリサイ派は、重い税金に苦しむ民衆の声は無視していた
=そこで、パレスチナの民衆は、このような現状から救済されることを
期待するようになっていった
・パレスチナでイエスという人が出て来た
→イエスは、以下のようなことを考えた
・祭司やパリサイ派の形式主義を批判した
・貧富に関係なくもたらされる神の絶対的な愛と隣人愛を考えた
・神の国の到来と最後の審判を約束した
・民衆は、イエスを救世主(メシア、ギリシア語でキリスト)と信じて、
イエスの教えに従うようになっていった
・祭司やパリサイ派は、イエスをローマに対する反逆者ということで
総督だったピラトという人に訴えた
→そのため、イエスは30年ころに十字架にかけられて処刑されてしまった
※しかし、その後弟子たちのあいだに以下のような信仰が生まれた
→「イエスが復活し、その十字架上の死は人間の罪をあがなう行為であったとの信仰」
=この考え方を中心にして、キリスト教が成立した
→その後、ペテロやパウロなどの使徒と呼ばれる人たちによって、
キリスト教を広める活動が始まった
※パウロは、神の愛は異邦人(ユダヤ人以外の民族)にも影響を与えると考えた
→そのため、ローマ帝国の各地に布教を行い、
パレスチナ以外の地域にもキリスト教を広げた
→さらに、教会(信徒の団体)が、小アジア、シリア、ギリシア、ローマに作られた
=結果的に、3世紀ころまでにキリスト教は主に奴隷、女性、下層市民などのような
社会的弱者を中心に帝国全土に広がっていった
その後に上層の市民などでも信仰する人々が出て来た
※この間に、「新約聖書」がギリシア語の共通語であるコイネーで記された
→「新約聖書」は、「旧約聖書」と一緒にキリスト教の教典になった
ポイント
・キリスト教が成立するまでの過程と広がっていく様子についておさえる
このあたりが今回のポイントです