遺伝子と染色体① -染色体説・連鎖・組換え-
遺伝子と染色体について
1、染色体説
・メンデルの仮説 ← → 減数分裂での染色体の動き
※分離の法則 二価染色体の形成
→2個の遺伝子を分離させて、 (二価染色体が対合面で分離し、
どちらか1個を子に伝える 染色体数が半減)
↑
アメリカのサットン
染色体説・・・遺伝子は染色体に存在する
遺伝子座・・・染色体の特定の場所に特定の遺伝子が存在する
2、遺伝子の連鎖と組み換え
(1)連鎖
ヒトの遺伝子(ヒトゲノム計画) ヒト
約30000個と推定 ← → 2n = 46
1本の染色体に多数の遺伝子が同時に存在
※連鎖では、メンデルの独立の法則は成立しない
①完全連鎖・・・AとB(aとb)はいつも一緒
※ただし、現実には完全連鎖はとても少ない
→基本的に不完全連鎖(遺伝子の組み換えが起こる)が多い
(2)乗換えと組換え
※減数分裂・・・第一分裂の前期に二価染色体が出来る
①AとB(aとb)が不完全連鎖の場合(組換えが起きる)
F1(AaBb)の作る配偶子
AB : Ab : aB : ab
= n : 1 : 1 : n
F2の割合
〔AB〕・・・n2乗+n+n+n2乗+n+n+n2乗+1+1
=3n2乗+4n+2
〔Ab〕・・・1+n+n
=2n+1
〔aB〕・・・1+n+n
=2n+1
〔ab〕・・・n2乗
②Aとb(aとB)が不完全連鎖の場合
F1(AaBb)のつくる配偶子
AB : Ab : aB : ab
= 1 : m : m : 1
F2の割合
〔AB〕・・・1+m+m+1+m+m+1+m2乗+m2乗
=2m2乗+4m+3
〔Ab〕・・・m2乗+m+m
=m2乗+2m
〔aB〕・・・m2乗+m+m
=m2乗+2m
〔ab〕・・・1
(3)検定交雑による連鎖と組換えの証明
F1(AaBb)
AaBb × aabb ※検定交雑(劣性ホモをかける)
↓
AB : Ab : aB : ab
4 : 1 : 1 : 4
F1の作る配偶子
AB : Ab : aB : ab
= 4 : 1 : 1 : 4
※F2を自家受精させるとどうなるのか → 〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕
= 66 : 9 : 9 : 16