遺伝子と染色体② -組換え価・三点交雑・細胞学的地図-
遺伝子と染色体について
1、組換え価
※組換え価・・組換えの起こりやすさを示す値のこと
組換え価 = 組換えで生じる配偶子数 ÷ 生じる全配偶子数 × 100(%)
F1(AaBb、AとB(aとb)が連鎖)
F1の作る配偶子
AB : Ab : aB : ab
= n : 1 : 1 : n
→組換え価 = 1+1 ÷ n+1+1+n × 100%
2、染色体における遺伝子の配列 ―染色体地図(連鎖地図)―
※三点交雑法・・・アメリカのモーガンという人が考えだし、
キイロショウジョウバエの実験が有名
→・組換え価と遺伝子間の距離は比例する
・3種類の遺伝子間の組換え価を求めて、3種類の遺伝子の相対的な位置を決める
例 : AaBbDd × aabbdd ※検定交雑
↓
① 〔AB〕 : 〔Ab〕 : 〔aB〕 : 〔ab〕
= 19 : 1 : 1 : 19
→AとB(aとb)が連鎖
※組換え価は5%
② 〔BD〕 : 〔Bd〕 : 〔bD〕 : 〔bd〕
= 3 : 1 : 1 : 3
→BとD(bとd)が連鎖
※組換え価は25%
③ 〔AD〕 : 〔Ad〕 : 〔aD〕 : 〔ad〕
= 19 : 1 : 1 : 19
→AとD(aとb)が連鎖
※組換え価は20%
→上の結果から、① + ③ = ②になることが分かる
=どれか2つを足すと、残り1つの結果になる
3、だ腺染色体と細胞学的地図
例:双翅目昆虫(ハエとカ)の幼虫のだ腺染色体
・常に二価染色体の形で存在する
・通常の100~150倍の大きさである
(染色体の複製はするが、分裂はしない)
・しま模様があり、遺伝子座に相当する
→細胞学的地図
=モーガンの作成した染色体地図とほぼ同じ