浸透圧の調節
浸透圧の調節について
(1)腎臓のつくりと働き
※腎臓は、横隔膜の下かつ背側に一対で、そら豆形にある
・腎臓には、様々な器官がある
→・輸尿管 ・腎う ・細尿管(腎細管) ・ボーマンのう
・糸球体 ・集合管 ・腎動脈 ・腎静脈
・腎単位(ネフロン) = 糸球体 + ボーマンのう + 細尿管
※糸球体とボーマンのうをまとめて、
マルピーギ小体(腎小体)という
・腎動脈の糸球体からろ過したものがボーマンのうに行く
※この時にろ過されたものを、原尿という
→原尿は細尿管を通っている時に、腎動脈に再吸収される
※ろ過と再吸収が行なわれる物質
・ろ過・・・水、グルコース、無機塩類、尿素(タンパク質と血球以外)
・再吸収・・・グルコース100%、水99%、ナトリウム99%、尿素など
※水とナトリウムは、バソプレシンと鉱質コルチコイドというホルモンで調節
※水は、排出時に老廃物を濃縮する
※どのくらい濃くなったか → 濃縮率 = 尿中の濃度÷血しょう中(原尿中)の濃度
※原尿量 = 濃縮率 × 尿量
(2)水生動物の浸透圧調節
※浸透圧調整は、体内の環境を一定にする機能がある
・水生動物の浸透圧調節は、海水性と淡水性とに分けられる
→・海水性・・・調節の仕組みが未発達で、3タイプいる
浸透圧がほぼ一定(食塩水 3.0~3.5%)
・淡水性・・・調節の仕組みが発達で、2タイプいる
体液より低い(自分のほうが高い)
①海水性無セキツイ動物(ケアシガニ、クラゲ)
→体液の浸透圧 ≒ 海水の浸透圧
②海水性軟骨魚類(サメ、エイ)
→体液の浸透圧 + 尿素 ≒ 海水の浸透圧
③海水性硬骨魚類(アジ、タイ)
→多量の海水を取り入れ、少量の等張液を尿として出し、能動輸送で塩類を排出する
※体内の浸透圧 < 体外の浸透圧
④淡水性硬骨魚類(コイ、メダカ)
→少量の海水を取り入れ、多量の低張液を尿として出し、能動輸送で塩類を吸収する
※体内の浸透圧 > 体外の浸透圧
※塩類の能動輸送 - ウミガメの涙
※ウナギ、サケ 海水 ⇔ 淡水 能動の方向を変えられる
⑤淡水性無セキツイ動物(ゾウリムシ、ミドリガメ)
→ゾウリムシは、収縮胞で水を排出