経済主体の活動とそれぞれの関係について -家計と企業-

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投稿者:       投稿日時:2013/11/16 04:54      
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経済主体の活動とそれぞれの関連について考えてみたいと思います

 

 

・経済主体について

 

 ・そもそも経済主体とは・・収入と支出という経済活動を行う主体のことで、

              経済主体には、家計、企業、政府の3つがある

  →家計、企業、政府は、それぞれの目的や行動が違うが、

   収入を得て目的のために支出をする、という点は同じ

   ※家計や企業は民間部門と呼ばれ、政府は公的部門と呼ばれる

   →最近では、民間部門と公的部門に加えて、非営利組織や非政府組織も

    経済主体になりつつあると言われている

 

 

 

 

・家計の行動について

 

 ・家計とは・・給料、株の配当、預金の利子などで所得を得て、その所得の中から

        家庭の維持や向上のために消費支出を行う経済主体のこと

         ※消費支出は、消費財への支出に加えて、趣味や教育などへの支出も、

          消費支出になる

 

  ※消費財・・消費を目的として使われる商品のことで、食料や衣料品などが当てはまる

 

 

 ・消費について

 

  ・消費は、所得が増えると消費も増える

   →そのため、景気が良い時は、国全体の消費支出が大きく増える傾向にある

    と言われている

  ・消費は、家計が持っている土地や株などの価格が上がると、消費が増える

   →株の配当や、土地の価格の上昇が結果的に所得の増加につながる

 

  →上の2つのように、所得が増えると消費も増えることを、資産効果と言う

 

  ※バブル経済の時は、株や土地の値段が急激に上がって、

   資産効果が働いたので消費が増えた

   →しかし、バブル経済が終わった後は消費が減った、ということがあった

 

 

 ・貯蓄について

 

  ・貯蓄とは・・所得から消費支出を差し引いた残りのこと

 

  ※貯蓄にはどのようなものが含まれるのか

   →・銀行などの金融機関への預金や貯金

    ・株式などの証券の購入

    ・生命保険への支払い  など

 

 

 

 

・企業の活動について

 

 

 ・企業とは・・利潤をできるだけ大きくすることを目的とした組織のこと

 

  ※企業の中には、市場占有率(マーケットシェア)や売上高を高くすることを

   目的とする企業もあるが、このような行動も、利潤をできるだけ大きくする

   という目的の一つだと言われている

   ※市場占有率・・ある企業の製品が、その産業の市場全体の売上高に占める割合のこと

             この割合が100%の場合は、その市場を独占したことになる

 

 

 ・利潤とは・・一定の期間の中での売上高から、その期間の中で発生した様々な費用を

        引いて残った金額のこと

  

  ※費用の内訳・・人件費、材料費、宣伝費、借金の支払い、減価償却費などが含まれる

 

  ※減価償却費・・設備を新しくするためにとっておく費用で、企業の場合に使われる

           →国民の場合は、固定資本減耗と言う

 

 

 ・企業は、設備投資に力を入れている

 

  ・設備投資・・新しい技術を取り入れたり、研究開発(R&D)を行って

         自分達で新しい技術を開発したりするために資金を投入すること

          →設備投資は、企業の行動を量的に拡大すると同時に、

           質的にも拡大すると言われていて、

           生産と同じくらい設備投資は重要だと言われている

 

 

  ・具体的に設備投資はどこにしているのか

   →最近は生産のエレクトロニクス化が進んでいるので、それに合わせて

    生産の工程にロボットを取り入れたり、OA化(事務の電子化)が進んでいるので、

    事務にパソコンを始めとした様々な情報機器を取り入れたりしている

    =特に最近は、設備投資の中でも新しい技術や情報に関連する分野への

     投資の比重が大きくなってきている

 

  

 ・企業の中では、最近は産業構造の変化に対応するために、

  リストラクチャリング(事業内容の再構築)を行う企業というのが増えている

  →リストラクチャリングの種類

   ・企業の一部を独立させて別の会社にしたり、事業の幅を広げるために、

    企業が他の分野に手を出す

   ・アウトソーシング(会社の仕事の一部を別の会社にお願いすること)をしたり、

    ソフトや機械などを他の企業と共有して使う

   ・いくつかの国に自分の会社を展開したり、外国の企業を買収したりする

 

 

 ・企業の社会的な責任は何か

  →バブル経済の時と、現在で企業が社会に貢献する方法が変わってきていると言われている

   ・バブル期・・メセナ(芸術や文化などを支援する活動)や

          フィランソロピー(福祉などに対する慈善活動など)を行っていた 

   ・現在・・コンプライアンス(社会のルールや道徳を守ること)や環境保護などの

        企業の社会的責任(CSR)が重視されていると言われている

    ※企業の中には、環境保護のために、国際標準機構(ISO)という機構の

     14000シリーズ(環境保全)の認証を取りに行く企業もある

 

 

 

 

・経済活動の循環という考え方について

 

 ・企業の活動は一回で終わるのではなく、半永久的に繰り返される

  =生産物の家計の需要や、生産物が売れることによる家計への所得は常に作られている

 ・家計の所得は、家計が企業に労働力を売った見返りとして、給料が作られている

 

  →上の2つから・・家計と企業との間では、生産物の売買と労働力の売買が

           行われていることがわかる

           =この2つの売買で、持続的に生産をすることができる

 

 ・上のような売買の行動は、企業と家計だけではなく、企業と政府、家計と政府の間でも

  行われている

 →・政府・・公共事業を行う時に必要なものを企業から買って、その分のお金を企業に払う

  ・家計・・政府に公務員という形で労働力を提供し、その分の給料を政府からもらう

  ・政府・・様々な支出のために、家計や企業から税金を集める

 

 →上のような動きがあり、市場経済では3つの経済主体がそれぞれに売買活動を行っている

  =この活動は、生産、分配(所得の発生)、消費が順番に繰り返し行われ、

   結果的に経済が循環して、再生産される

 

 

ポイント

・経済主体は何かを押さえる

・家計の行動について、概要、消費、貯蓄を押さえる

・企業の行動について、概要、利潤、設備投資、リストラクチャリング、社会的な責任を押さえる

・経済活動の循環という考え方を押さえる

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