学ぶこと・生きることについて様々な面から考える
学ぶことと生きることについて、様々な面から考えてみます
・「よく生きること」について
・ソクラテスという人が、
「人間にとっていちばん大切なことは、たんに生きることではなく、
よく生きることである」と語った
※よく生きるとはどういうことか・・
→高い目標を達成することを人生の目的と考えて、それらの目標を達成しながら生きること
=自分の人生に目的や意味を見つけることが出来れば、よく生きることが出来ると考えた
→よく生きるためには、道徳的価値を使って物事を判断することが必要だと考えられている
※道徳的価値・・なにが良くて、なにが悪いか、ということを
ちゃんと判断する基準のこと
・ソクラテスが「よく生きること」を自分で表現したものとして、
「ソクラテスの死」がある
→死刑を言われたソクラテスは、周りの人達に脱獄を進められたが、
それを断って、死刑を実行したという背景がある
・学ぶことと生涯学習について
・学ぶことについて、有名な人達が様々な答えを出した
→・アリストテレス・・「すべて人間は、生まれつき知ることを欲する」と言った
・パスカル・・人間は「考える葦」だと考えた
※「考える葦」とは・・人間は宇宙から見てみれば、葦というひとくきの
植物のようでしかないが人間は考えることが出来るという点で、
何も考えていない宇宙よりも偉大であるという考え方のこと
・孔子・・「朝に道をきかば、夕に死するとも可なり」と語った
※どういうことか・・
→「道」とは、真理(正しい道筋)のことであり、朝に真理を知ることが出来れば、
その日の夕方に死んでもよいという例えのことで、
それくらい道理が大切だということを伝えたかった
→基本的に、真理とは何かを追求することは、
自分の人生を全部かける価値があると考えられている
=学ぶことは、一生を通じて行われるものだと考えられる
=それが生涯学習だと言われている
※昔の人達は、人間の目的は何か、という質問を作って、その質問の答えを探してきた
→これらは、日常生活となんの関係もないが、
このような質問の答えを考えることができるという点が、
人間と動物との違いだと考えた
・科学の面から学ぶことを考える
・科学的な物事の見方(科学という面から物事を考えること)の基礎を作ったのは、
ベーコンとデカルトという2人であり、その根本は帰納法と演繹法だと言われている
・ベーコンについて
→・ベーコンは、帰納法を考えた
※帰納法・・観察や実験などの経験を繰り返し行うことで、
たくさんの経験によってわかったことの中から、
共通する事柄を見つけ出していこうとする方法のこと
・帰納法を使って、経験を中心にして考える方法は、経験論と呼ばれるようになった
※経験論・・観察や実験を重視して、経験が知識を得るための最も根本である
という考え方のこと
・デカルトについて
→・デカルトは、演繹法を考えた
※演繹法・・すでに分かっている法則や定理から、
新しい定理や知識を導き出す方法のこと
・演繹法を使って、理性や論理を中心にして考える方法は、
合理論と呼ばれるようになった
→経験論や合理論を用いて考えることで学ぶ、ということを考えることが出来る
→科学は、その成果をどこに使うかは、
どのような社会や生き方を目標にするかによって決められる
・哲学の面から学ぶという事を考える
・哲学の面から学ぶとは、どういうことか
→自分の生活を充実させるとはどういうことなのか、価値、意味とは何か、
などを考えること
・そもそも哲学とは何か
→哲学の面から学ぶことを、自分の生活に当てはめて、自分で考えてみること
※哲学は、ギリシア語で「フィロソフィアー」と言う
・フィロソフィアー・・知を愛すること
→上のような根本的な考え方があるので、
ソクラテスが考えた無知の知が大切だと言われている
※無知の知・・そもそも無知とは、お金や名誉を重要と思い
魂(≒心)を気にしないことであり
自分が無知であることを知ることを「無知の知」と言った
・哲学の面から学ぶことについては、カントという人も考えている
→カントは、「人は哲学を学ぶことはできない。
哲学することを学ぶことができるだけである」と考えた
→哲学の理論などを覚えるだけでは意味がなく、いままでの哲学者の考え方を参考にして、
生きることとは何か、価値とは何か、などの質問を自分の人生や自分の考え方などと
照らし合わせることで、哲学の考え方を自分で身につけることが大切だと考えられている
ポイント
・「よく生きること」について考えてみる
・学ぶことと生涯学習ということについて考えてみる
・科学の面から学ぶことを考えてみる
・哲学の面から学ぶことを考えてみる