政治の中での国会の仕組みについて

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投稿者:       投稿日時:2013/11/17 19:29      
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政治の仕組みについて、国会を中心に考えてみます

 

 

※・前提として、日本国憲法では、立法権を国会に、行政権を内閣に、司法権を裁判所に置く、

  というルールがある

  =このルールを三権分立という

 

 ・日本国憲法では、国民主権によって、代表民主制(間接民主制)を採用している

  (反対を直接民主制と言う)

   ※・代表民主制・・国民が代表を選んで、その代表を通して、政治に参加する制度のこと

    ・直接民主制・・国民が政治についての決定などに直接参加する制度のこと

            

 

 

 

・国会について

 

 ・国会は「国権の最高機関」とされている

  =国会が政治で最も重要である、ということを意味している

 

 ・国会は「唯一の立法機関」として、様々な機能がある

  →国会の主な機能

   ・政治家が法律を審議して、良いか悪いかを判断する

   ・予算を決めて、様々な財政問題を解決する

   ・条約の締結(条約や契約を結ぶこと)を承認する

   ・憲法改正の案を議院に提出することができる

   ・国政調査権(国の政治を調査できる権利)を使える

    ※国政調査権については、証人喚問でウソをついてはいけない、

     という議院証言法という法律がある

 

 ・日本は議院内閣制を使っている

 

 ・国会は、内閣、裁判所と密接につながっている

  →国会と内閣の関係-・国会は内閣総理大臣を指名できる

            ・衆議院が内閣不信任案を決めることができる

   国会と裁判所の関係-・国会に、罷免(仕事をやめさせること)を言われた裁判官を

              裁判する弾劾裁判所がある

 

 

             

 

・国会の仕組みと衆議院の優越について

 

 ・日本の国会は、衆議院と参議院の二院制という仕組みを使っている

  ※衆議院には解散があって、参議員には解散が無いので、解散の可能性がある衆議院には、

   衆議院の優越がある

 

 

 ・衆議院の優越について

 

  ・衆議院で可決した法律の案を参議院が否決した場合、

   衆議院が3分の2以上の賛成で再可決すれば、法律になる

   ※衆議院の可決した法律の案を、参議員が60日以内に会議で

    可決か否決か決めなかった場合、参議員はその意見に対して否決ということになる

 

  ・内閣総理大臣の指名をするときに、衆議院と参議院の意見が一致しない

   (両院協議会でも一致しない)場合か、衆議院が指名を決めた後から

   10日以内に参議員が意見を決めない場合は、衆議院の案が国会の案になる

   ※両院協議会・・衆議院と参議院の意見が違った場合に設置される機関のこと

           衆議院と参議院のそれぞれ10人、合計20人で話し合いが行われる

 

  ・衆議院は、予算と条約の承認について、参議員よりも先に審議をすることができる

   (先議権を持つ)が、衆議院と参議院で意見が違った場合、両院協議会で

   意見が合わないか、30日以内に参議員が意見を決めなかったら、衆議院の案を採用する

 

  ・衆議院にだけ、内閣不信任決議権があるが、解散もある

   →もし、衆議院が解散している時に何かしらの緊急事態が起きた時は、

    参議員で緊急集会という集会が開かれる

    ※内閣不信任決議権・・内閣を信用しない、という考えを示すことができる権利のこと

 

 

 ※最近では、二院制が慎重に議論をするものの、参議員が必要なのか?

  ということが考えられている

 

 

 

 

・国会の会議の仕組みについて

 

 ・国会の会議には、常会、臨時会、特別会、参議員の緊急集会の4種類がある

  ※常会は、通常国会とも言い、毎年1回、1月に開催される(期間は150日間)

 

 ・国会の実質的な議論の流れ

  ・委員会(常任委員会と特別委員会の2つがある)を中心に議論が行われ、

   委員会で決められた意見を本会議という会議で議論する

   

  ※委員会について

   ・常任委員会は、衆議院と参議院にそれぞれ17ずつある

   ・特別委員会は、必要があったら用意される

   ・委員会で法案を審議する時は、公聴会というのが開かれることがある

    →予算を決める時は、必ず公聴会が開かれる

    ※公聴会・・自治体や行政などに関係する人から直接意見を聞いて、

          委員会での会議に役立てるための会のこと

 

  ・もし、衆議院と参議院の意見が一致しない場合は、両院協議会で議論がされる

   →そこでも意見がまとまらなかった場合は、衆議院の優越によって、

    衆議院の意見が採用される

 

 

 

 

・国会と国会議員に関する法律について

 

 ・国会の議論については、出席している議員の過半数の賛成によって採用される

  ※ただし国会には、議院規則制定権というのがあり、

   それに違反した議員は懲罰を受けることになっているが・・

   →議員の除名を始めとして、議員の資格争訟(議員の資格について裁判で

    争うこと)、秘密会、衆議院での法律案の再議決については、

    議会に参加している議院の3分の2以上の賛成が必要になる

    ※秘密会・・基本的に国会は公開が原則だが、秘密会が採用されると、

          非公開でも良いことになる

 

 

 ・議員の法律に関する特権について

 

  ・不逮捕特権・・国会の会期中は逮捕されない特権のこと

  ・免責特権・・議院の中での発言や意見については、議院の外では責任を負わなくて良い

         という特権のこと

 

 

 

 

・国会の問題点について

 

 ・日本の国会の会議の期間は、外国と比べると短く、活動に様々な制限がある

  →そのため、会議の日程や審議する法律の案の順番などについて、

   政党同士で複雑な交渉をすることが増えた

   =このような動きを国対政治と言う

  ※最近では、審議の内容よりも与党と野党との対立が目立つようになってしまった

   と言われている

 

 ・昔は、国会では官僚が政府委員(国務大臣を支援するためのそれぞれの省庁の職員のこと)

  として議会で質問に答えたり、説明をしたりしていた

  →現在では、質問に答えたり、説明したりすることを大臣や副大臣が行うようになった

  ※最近では、クエスチョン・タイム(党首討論)の制度が使われるようになった

   クエスチョン・タイム・・内閣総理大臣と野党の党首(その党のトップの人)が

               政治について直接討論すること

 

 

ポイント

・国会の機能、内閣や裁判所との関係などを押さえる

・衆議院の優越によって、何が優越されているかを押さえる

・国会の会議の仕組みと流れを押さえる

・国会と議員に関する法律を押さえる

・国会の問題点を押さえる

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