財政の役割と財政政策について

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投稿者:       投稿日時:2013/11/17 21:25      
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財政の役割と財政政策について考えてみます

 

 

・財政の役割と財政政策について

 

 ・財政政策とは・・政府が社会的な目標を達成するために、

          財政をその手段として使うという政策のこと

  →財政政策は、大きく3つに分けることができる

 

 ①資源配分の調整

  ・社会的共通資本(道路や病院、学校など)は、全員が平等に受けることが

   できる必要があるが、社会的共通資本を市場にゆだねると、

   社会的共通資本を受けることができない人が出てくる必要がある

   →そこで、政府が公共のサービスとして提供することで、私的な財と公的な財のバランスを

    コントロールする必要がある

 

 

 ②所得の再分配

  ・所得分配の不平等を直すために、政府が所得税を累進税率(累進課税)にする

   ※累進課税・・課税の対象(ここでは給料)の額が大きくなるほど、

          税率が高くなる仕組みのこと

          →逆の場合として、誰でも同じように取る税金の仕組みを逆進課税という

           (例:消費税など)

  

  ・ナショナル・ミニマム(国家が国民の最低限度の生活水準を保障すること)の

   保障のために財政の支出を行う

 

   →このようなことをやって、多くのお金を持っている人からは徴収して、

    少ないお金しかない人にはお金を渡すようにして、所得の再分配をすることで、

    格差を直していく

 

 

 ③景気の安定化

  ・景気を安定させるために、政府が収入と支出という動きを手段にとして使う

   →代表的なものにフィスカル・ポリシーがある

   ※フィスカル・ポリシー・・総需要を大きくして、景気の回復、完全雇用、安定成長を

                達成しようとする政策のこと

                →そのために、不景気の時に減税をしたり、

                 公共事業を増やしたりするということなどが考えられる

 

  ・財政制度の中に存在している景気の自動安定装置(ビルド・イン・スタビライザー)が

   景気を安定させる

 

   →・景気が悪い時

     ・所得が減って、消費支出も減るが、累進課税や失業保険などがあるので、

      消費支出が少なすぎるという現象を押さえられる可能性がある

 

    ・景気が良い時

     ・所得が増えて行く分、税金の負担も増えていくので、

      景気が良すぎるのを押さえられる可能性がある

 

 

 

※政府には、経済に関する様々な目標があるが、

 現在の財政政策は、景気、物価、国際収支を同時に安定させることを目指している

 =このように、金融政策や為替政策などと組み合わせて目標の達成を目指すことを、

  ポリシー・ミックスという

  →現在では、ポリシー・ミックスという考え方が重視されている

 

 

 

 

・最近注目されている財政の動きと考え方について

 →最近では、混合経済、有効需要政策、公共事業などを見直すことが良いのではないか

  と言われている

 

 

 

・混合経済について

 

 ・経済は基本的に経済主体が生産と消費をすることで成り立つ

  

  ・そもそも経済主体とは・・収入と支出という経済活動を行う主体のことで、

               経済主体には、家計、企業、政府の3つがある

 

  →家計、企業、政府は、それぞれの目的や行動が違うが、

   収入を得て目的のために支出をする、という点は同じ

   ※家計や企業は民間部門と呼ばれ、政府は公的部門と呼ばれる

    →最近では、民間部門と公的部門に加えて、非営利組織や非政府組織も

     経済主体になりつつあると言われている

 

  =企業などの民間の部門だけではなく、政府の部門が重要な役割を果たす経済を、

   混合経済という

 

 

・有効需要政策について

 

 ・ケインズという人が、有効需要の理論というものを提唱した

  ※有効需要の理論・・不況の原因などは、社会の供給に対して需要が足りていない

            (有効需要が足りていない)からだと考えて、

            有効需要(実際にお金を使う範囲内での需要)を増やすべき

            という理論のこと

 

  ・ケインズは、不況を抜け出して、

   完全雇用(働く意志のある人が全員働くことができる状態のこと)にするために・・

   →政府が放任をすることを辞めて、政府が財政政策や金融政策を

    積極的に行う必要があると考えた

    =このように、政府が自由放任から抜けて、政府が大きな役割を担う資本主義を

     修正資本主義と言う

    ※ケインズの考え方では、政府は景気の安定を目指すだけでなく、

     社会保障や社会福祉の部分も行うべきとしている

 

   ※ケインズの理論は、

    アメリカでローズベルト大統領が行ったニューディール政策で使われた

    =自由放任(レッセフェール)の経済から、政府が介入する経済に変えていった

 

 

・公共事業について

 

 ・昔の財政制度は、無駄な公共事業が多く、それをどのようにして無くしていくかが

  問題だと考えられた

  ※無駄な例-・全然使われない施設が作られる  

        ・目的が良く分からない公共事業をする  など

 

  →このような無駄を無くす、という目的で行財政改革というのが行われ、

   特別会計を見直した、財政投融資計画というのが作られるようになってきている

 

  ※しかし、行財政改革によって、特殊法人という法人が、

   以前は財政投融資の資金で行っていたにも関わらず、

   金融市場を使って自分で資金を稼がなければいけないことになった

 

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