国際資本について
国際資本について考えてみます
・国際資本の動きについて
・現在の世界の金融市場では、生産や消費のために必要な資金以上の資金が
取り引きされている
※その中の多くは、投機的資金だと言われている
・投機的資金・・株式の値段や為替レートの変動などを使って、
利益を生み出すための資金のこと
→投機的資金は、大量の資金が急速なスピードで移動するので、
世界経済を不安定にさせる原因の一つだと言われている
→このような動きがあるので、現在の資本主義は、カジノ資本主義と言われることがある
※カジノ資本主義・・金融が自分の利益のためになっていて、
経済自体の正常な発展を邪魔する現象のこと
(1990年代以降のヘッジファンドと呼ばれる人達の動きは、
カジノ資本主義だと言われている)
・最近では、新興経済諸国の証券市場(エマージング・マーケット)が
急速に成長しているので、投資のターゲットとされている
→その中でも、ヘッジファンドと呼ばれるような新しいタイプの投機的資金が、
エマージング・マーケットのような市場に向けて集まるようになった
※・新興経済諸国・・人口が多く、経済成長率が高い国々のこと
(代表的なものに、BRICsなどがある)
・ヘッジファンド・・資金の運用によって利益を目指す法人のこと
※ヘッジファンドについて
・ヘッジファンドが投機的資金を大量に市場に送り込むと、経済がバブルになり、
逆に大量に市場から回収すると、経済に通貨危機が起きる
=そのため、投機的資金が石油やコメなどのモノの商品に送り込まれると、
エネルギーや食料などの値段を上げてしまうことになる
→このような現象は、国際経済自体がおかしくなってしまう可能性があるので、
世界全体にトービン税(為替取引税)と呼ばれる税を取り入れて、
投機的資金の国際間での大きな移動を制限している