本当に「昔はよかった」のか?
「昔はいい時代だった。」
よく、年配の人たちが口にするセリフです。
でも、若い人たちってこれを聞いても案外しっくりこないです。
昔をそこまで知らないですからね。
昔を知ってるとしても、教科書で勉強したり、高齢者から話を聞いたり、
興味を持っている人が、資料館に行ったり、本を読んで知識を獲得したりするくらいです。
高度成長の時代はすばらしいって言われても、
それは知ってるけど、若い人たちは「ふーん。」で終わっちゃう気がします。
その点、昔の人たちは、「昔」を体で体験してるわけですからね。
若い人たちよりかは昔に対して愛着もあるでしょうし、昔がよかったって感じるのかもしれません。
まあ、個人的には、今は今なりにいいと思っています。
確かに、就職難の時代だとか、人間関係が希薄化してるとか、不景気とか
難しいことは言われていますが、
今は、いろんな種類の食事もできますし、情報化社会が進んで便利な世の中になりました。
これを前提とした上で、個人的な疑問を。
なぜ、昔の人達は、昔と今を比較するのか。
比較することがダメなわけではないですが、
何かにつけて、年配の人達って「昔は~、でも今は~」って話をする人が多いです。
昔を振り返ることは確かに必要です。
昔から得られることも多いですし。
歴史的な事実は繰り返している部分も多いです。
でも、昔のことを出して話をされても、若い人達は理解しきれないです。
「確かに昔はよかったね。」なんて会話をする若者は少ないでしょうし、
今を生きることに一生懸命で、昔を振り返ることってそう多くは無いと思います。
ちなみに、
エジプトのピラミッドの壁画に「今のやつらは・・・」みたいな、
その当時の年配の方々がご立腹している文章が刻まれています。
これ、逆を返せば、昔がよかったってことでしょう。
年配の方々に聞きたいです。
この当時のエジプトをどれくらい知ってますか?
昔のエジプトのどこが良かったのですか?
戦争みたいな辛いことはやめにして、歴史を繰り返さないようにしようとかは必要だと思いますが、
昔と今を比べて、昔がよかったからって
じゃあ、若い人たちも、昔を目指しましょう。なんてことにはならないと思うんですね。
そして、昔はよかったって言う人って、結構今に否定的だったりします。
まあ、今に否定的だから、昔を推奨するのかもしれませんが。
でも、今だって、日本は平和で良い国じゃないですか。
衣食住のクオリティーも高くないですか。
昔はよかったって言う人は、どうしてほしいんですかね。
昔もよかったかもしれないけど、
今もいいと思います。
今もいいから、文句を言いつつも多種多様な人達が生活してるんじゃないですかね。
これで自分が年配になったら、「昔はよかった」って言ってたら笑っちゃいますが。
コメント
私が思うのは、本当は彼らにとって「昔がよかった」のではなく、昔に慣れてしまって今についていけなくなったことを「昔はよかった」と言い換えているだけのような気がします。つまり、社会の変化に彼ら自身が適応できなくなってしまったのを、「昔はよかった」ということで今に適応できていない自分を肯定しているのではないでしょうか。実際問題、歳をとればいろいろな能力は落ちますので、仕方がない気もしますが。