ロマン主義・写実主義・自然主義について
ロマン主義と自然主義について考えてみます
・ロマン主義と自然主義について
・フランス革命や、その後の政治や社会の動きは、自由への願いと民族の自覚を
呼び起こしたと言われている
※この時、19世紀の前半に各国の国民文学が誕生した
・ドイツでは、ゲーテやシラーという人などが、完成した古典主義を受けて
ロマン主義というのが盛んになった
※ロマン主義・・個人の感情や想像力を重視して、歴史や民族文化の伝統を
重視する考え方のこと
→ロマン主義の代表的な詩人に、ハイネという人がいた
=ハイネは、「革命詩人」と呼ばれた
・イギリスでも、ロマン主義が誕生した
→詩人のバイロンという人は、自らギリシアの独立戦争に参加した
・絵画の分野では、フランス革命やナポレオンの時代にダヴィドという人が
古典主義の傑作を残した
※ダヴィドの絵画は、アングルという人が受け継いだ
→その後は、ドラクロワという人などの情熱的かつ幻想的なロマン主義の
画風に移っていった
・音楽の分野では、18世紀の終わりから19世紀の初めにかけて、
ハイドン、モーツァルト、ベートヴェンなどが出てきて、古典派音楽が完成された
→その後に、シューベルト、シューマン、ショパン、ワグナーという人達などの
ロマン主義音楽が出てきた
・19世紀の後半になると、市民社会の成熟、科学や技術の急速な発達などが文学にも影響した
→その後、ロマン主義にかわって、写実主義が出てきた
※写実主義・・人間や社会の現実をありのままに描写しようとするスタイルのこと
=さらにその後、写実主義を進めて自然主義という考えが広がっていった
※自然主義・・人間を科学的に観察して、社会の矛盾を描き出そうとするスタイルのこと
・写実主義は、19世紀前半のフランスの社会や風俗を描いたスタンダールとバルザック
という人が先がけになった
※この2人のさきがけの後に、フロベールという人が出てきた
→この流れは、イギリス、ドイツ、ロシアにも波及した
※中でもドストエフスキーとトルストイという人が特に有名になった
=そして、19世紀の後半にはゾラやモーパッサンという人達の自然主義へと
発展していった
※また、ノルウェーのイプセンという人は、劇作家として多くの作品を残した
→そのため、イプセンは「近代演劇の父」と言われている
・写実主義や自然主義の流れは絵画にも見られるようになった
→フランスでは、農民生活を題材にした風景画で有名な、ミレー、ドーミエ、
クールベなどが出てきた
→19世紀の終わりに近づくと、マネ、モネ、ルノワーなどの印象派が出てきた
※印象派は、外光による色の変化を重視して明るい絵を描いた
=そして、セザンヌ、ゴーガン、オランダのゴッホなどが、
これを発展させて独自の画風が開かれた
※これらの画風は、20世紀の絵画に影響を与えたと言われている
・彫刻の分野では、フランスのロダンという人が写実主義から出発して、人間の内面を表現した
→この動きによって、近代彫刻を確立したと言われている
ポイント
・ロマン主義についておさえる
・写実主義についておさえる
・自然主義についておさえる
このあたりが今回のポイントです