近代ヨーロッパの哲学・人文・社会科学について
近代の哲学・人文・社会科学について考えてみます
・近代の哲学・人文・社会科学について
・ヘーゲルという人が、カントから始まったドイツ観念論哲学を完成させた
※ヘーゲルは、弁証法哲学を提唱した
※弁証法哲学・・物事は自分の内部に絶えず矛盾が生まれ、それより高い次元で
統一して解決しつつ発展させていくと考える哲学の理論のこと
・ヘーゲル学派のフォイエルバッハという人が唯物論という考え方を提唱した
→唯物論は、マルクスに受け継がれた
・デンマークのキェルケゴールという人が実存哲学のさきがけになった
・イギリスでは、18世紀の終わりに出てきたベンサムという人が
「最大多数の最大幸福」を提唱し、功利主義を考えた
※功利主義は、民主主義を支える理論を提供したと言われている
・フランスでは、19世紀の前半にコントという人が実証主義を提唱した
※コントは、現実世界の経験だけを知識の根本と考えた
→その考え方から、コントは社会学という学問を作った
・実証主義のような現実主義的傾向は、イギリスのジョン=ステュアート=ミル、
ハーバード=スペンサーなどの功利主義や経験論哲学にも影響を与えた
・イギリスのアダム=スミスの流れから来たマルサスやリカードなどが、
古典派経済学として出てきた
※古典派経済学は、経済の一般法則を研究して、自由放任主義を主張した
・また、ロマン主義とナショナリズムの影響で、歴史学が19世紀に空前の盛り上がりを見せた
※特に、ナポレオンの時代に民族意識が高まったドイツは、歴史研究の中心になった
→そこで、ランケという人などが近代史学を基礎づけた
※近代史学・・史料の厳密な検討によって正確な史実を研究して明らかにする学問のこと
→近代史学の誕生によって、他の国々でも歴史の研究が盛んになった
・法学の分野では、以下のようなことが起きた
→・18世紀の自然法が、法の普遍性を重視していた
・その後、サヴィニーという人が、法は各民族に固有のものであると考える
歴史法学が提唱された
・経済学の分野では、以下のようなことが起きた
→・ドイツで歴史学派が生まれてきた
・歴史学派のさきがけになったリストという人は、古典派経済学と違い、
遅れて発展している国民経済は、国家の保護が必要であると考えた
→そこでリストは、ドイツ関税同盟の結成に努力した
・また、マルクスが史的唯物論を土台にして資本主義の研究を進めた
=そしてマルクスは、「資本論」という本でマルクス経済学を誕生させた
ポイント
・近代の哲学をおさえる
・近代の様々な学問をおさえる
このあたりが今回のポイントです