近代ヨーロッパの社会主義思想の誕生について
社会主義思想の誕生について考えてみます
・社会主義思想の誕生について
・産業革命期のイギリスでは、人口が急増し、全体として国の富が増大していた
→このような状況の一方で、労働者の生活は悲惨だった
※1810年代には、手工業者による機械打ちこわし(ラッダイト)運動が起きた
・当時、工場主だったロバート=オーウェンという人は、労働者の待遇の改善を提唱した
→そのためオーウェンは、労働組合や協同組合の設立を目指した
※オーウェンは共産社会の建設も目指していたが、失敗に終わった
・イギリスでは、1833年に工場法という法律が作られた
→工場法によって、年少者の労働時間が制限されたことを始めとして、
労働条件がしだいに改善されていった
・フランスでは、サン=シモンやフーリエという人などが、
労働者階級を保護する新しい社会秩序を作ろうとした
→サン=シモンやフーリエなどの社会主義者は、生産手段を社会の共有にして
資本主義の問題を取り除き、民主的な社会を作るべきであると考えた
・ルイ=ブランという人は、生産を国家が統制すべきだと考えた
・プルードンという人は、すべての政治的な権威を否定するという、
無政府主義を提唱した
・ドイツ生まれのマルクスという人は、友人のエンゲルスという人と協力をして、
以下のようなことを考えた
→・資本主義体制がダメになるのは歴史的に必然であるという経済学説を展開した
・労働者階級の政権獲得と、国際的な団結による社会主義社会の実現を提唱した
→これらの考え方は、以後の社会主義運動に大きな影響を与えたと言われている
=マルクスやエンゲルスの考え方は、
1848年に発表された「共産党宣言」というのに要約されている
※マルクスやエンゲルスは、自分たちの理論を「科学的社会主義」と称して、
他の社会主義者の理論を「空想的社会主義」と批判した
ポイント
・近代の社会主義者の考え方をおさえる
このあたりが今回のポイントです