ヘーゲルについて -弁証法-
ヘーゲルについて考えてみます
・ヘーゲルについて
・ヘーゲルは、ドイツ観念論を完成させたと言われていて、
「精神現象学」や「法の哲学」を書いた
・ヘーゲルの考え方
・ヘーゲルは、カントの「人間の心の面の自律に頼る」という考え方を批判した
→ヘーゲルは、理性や自由は現実の社会の中で法律や制度として
具体的になったものであると考えた
=この法律や制度は歴史を通して、どんどん変わっていき、
その変わる過程で弁証法が使われているということがわかった
※弁証法・・お互いの立場を生かしつつ、お互いの対立を解消し、
より高い立場を目指すこと
例:Aがあり、Aに対抗するものとしてBがある。
AとBの良いところを取って合わせたらCができる。
今度はCに対抗するものとしてDがある。
CとDの良いところを取って合わせたらEができる
・・というような考え方を法律や制度に当てはめて法律や制度を
どんどん高めていく
・ヘーゲルは、弁証法の根本が「精神」であると考えた
→精神が、自由な人間の活動を使って、本当の自由を実現していく過程を
歴史であると考えた
・ヘーゲルが考える「人倫」について
・ヘーゲルは、法律は社会を維持し、個人の自由を保障するものかもしれないが、
カントの適法性の考えのように、人間の行動は法律に適しているだけでは
道徳的ではないと考えた
↓
・ヘーゲルは、道徳は個人の気持ちの問題かもしれないが、
人々の自由は個人の良心的な行動だけでは実現できないと考えた
↓
・そこでヘーゲルは、弁証法を使う立場に立って、
法律と道徳がお互いに生かされた状態が大切だと考えた
=そのような状態を人倫だとした
→そのため、自由は人倫によって実現できると考えた
・ヘーゲルの「人倫」に対する具体的な考え
・ヘーゲルは人倫は、家族・市民社会・国家の3つの段階によって成り立つと考えた
・家族・・夫婦や親子など、自然な愛情によって作られている共同体
・市民社会・・家族から独立した個人が自由に自分の利益を追求する
※しかし、実際は「欲望の体系」となって家族も市民社会も崩れる可能性がある
→そこで、家族と市民社会をまとめていく存在として、
家族も市民社会も含まれている国家が重要となる
→よって、国家の中では家族も市民社会もお互いに生かされるようになり、
本当の「自由」が作られると考えた