近代の科学・実証主義と進化論について
近代の科学、実証主義、進化論について考えてみます
・近代の科学について
・近代の科学は、観察という経験によって得られた事実をもとに、
自然の中にある法則を探そうとした
※そのため、宗教などのような世界観に対して批判的な面が多い
例・・中世はキリスト教に合うからという理由で天動説が信じられていたが、
コペルニクスとガリレイの2人が地動説を提唱し、
特にガリレイは宗教裁判という裁判にかけられた
※天動説・・地球が止まり、宇宙がその周りを回るという考え方のこと
地動説・・地球が自転しながら、太陽の周りを回るという考え方のこと
→そこで科学は、決まった価値観や世界観から離れ、
中立的かつ客観的な事実の解明を目指した
=このような考え方は、経験主義的であると言われている
※しかし、近代の自然科学は、人間の生き方に関わってくるような部分の研究ではなく、
あくまでも、観察と実験からわかることだけであり、
自然の中にある法則が数量で表現されるものであった
→以上のような考え方の中で、ニュートンという人が現れた
・ニュートン・・古典力学を作った人で、地上から空までの
全ての自然現象に当てはまる法則を見つけた
・実証主義と進化論について
※実証主義と進化論が生まれた背景に、
産業革命による技術革新が自然科学の価値を高め、
この方法が人間や社会に当てはまるかを考えたという背景がある
→大きく関係する人に、コント、ダーウィン、スペンサーという人達がいる
・コントについて
・コントは、実証主義を提唱した
※実証主義・・実際に調べることが出来る経験的な事実を認め、
直接的な経験による事実は否定する考え方のこと
→このような考え方の時、人間が得られる知識は
最高の段階になると考えた
・コントは、「実証哲学講義」というのを書き、「社会学」というものを作った
・ダーウィンについて
・ダーウィンは、進化論を提唱した
※進化論・・適者生存(環境に最も適したものだけが生き残ること)のように
自然を選択することで生物は進化してきた、という考え方のこと
→ダーウィンは、この考え方を「種の起源」という本で提唱した
・スペンサーについて
・スペンサーは、ダーウィンの進化論が人間の社会にもあてはまると考えた
(=社会有機体説という)
→この考え方から、社会も生物と同じように進化すると考えた
※スペンサーの中には、適者生存という考え方は、
競争で勝った人が生き残るという意味で、
資本主義の考え方と似ている部分があるという思いがあった
ポイント
・近代科学は、経験主義的で、宗教に対して批判的な側面がある
・コペルニクスとガリレイが地動説を提唱した
・ニュートンは古典力学を作り、全ての自然現象に当てはまる自然法則を見つけた
・コントは実証主義を提唱し、「社会学」を作った
・ダーウィンが、「種の起源」の中で、進化論を提唱した
・スペンサーが、社会有機体説を提唱した