鎌倉時代の文学と芸術について

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投稿者:       投稿日時:2013/10/22 04:06      
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鎌倉時代の文学と芸術について考えてみます

 

 

・鎌倉時代の文学について

 

 

 ・文学について

 

  ・西行という人が、「山家集」という本を書いた

   →西行は、平安時代末期で荒れた場所を巡って、すがすがしい秀歌を

    読んだと言われている

 

  ・鴨長明という人が、「方丈記」という本を書いた

   →鴨長明は、人間も社会もすべて変わってしまって、全てむなしいと考えた

 

  ・慈円という人が、「愚管抄」という本を書いた

   →この本で、承久の乱より前の歴史に共通する内容を調べて、

    歴史の正しい道筋を探したものを書いた

    ※慈円は、源頼朝と仲の良かった摂政と関白の九条兼実という人の弟で、

     天台座主という職に就いていた

 

 

 ・和歌について

 

  ・藤原定家や藤原家隆などが、「新古今和歌集」という和歌集を編集した

   →新古今和歌集は、テクニックを使った表現で、悟ったような美の境地を

    生み出そうとしていると言われている

    ※新古今和歌集は、後鳥羽上皇の命令で作られた

    →新古今和歌集のスタイルは、後鳥羽上皇を中心とした貴族によって、

     受け入れられるようになっていった

 

  ※当時は、歌を読むことが政治に深く関わっていた  

   →そのため、源実朝は藤原定家から歌を勉強して、万葉調の歌を読んで、

    「金塊和歌集」という本を残した

 

  

 ・説話文学について

 

  ・承久の乱の後に、「古今著聞集」を代表として様々な作品が作られた

 

  ・兼好法師という人が、「徒然草」という本を書いた

   →徒然草は、随筆の名作だと言われている

 

 

 ・その他の文学について

 

  ・当時の文学の特徴として、軍記物語が描かれたことがある

   ※軍記物語・・戦乱を題材にして、実際に存在した武士の活動を

          生き生きと描いた物語のこと

 

  ・軍記物語の最高傑作は、「平家物語」という作品だと言われている

   ※平家物語・・平氏の盛り上がりや衰退を題材にした物語のこと

    →平家物語は、琵琶法師という人が、平曲という曲にして歌ったと言われている

  

 

 ・貴族の文学と学問について

 

  ・貴族の間では、昔を思い出して尊重していこうとする考え方があり、

   有職故実や古典の研究が盛んになった

   ※有職故実・・朝廷の儀式や先例などを研究する学問のこと

 

  ・武士の中には、金沢実時という人とその子孫が作った金沢文庫という文庫で、

   勉強をする人がいた

   ※金沢文庫・・金沢実時とその子孫が金沢という場所に文庫のこと

 

  ・鎌倉の武士達は、日本国内外の文化や学問に関心を持つようになった

 

  ・幕府の歴史を編年体というスタイルで書いた、「吾妻鏡」という作品が出てきた

 

  ・宋の朱熹という人が、儒学の一つである宋学(朱子学)という学問を作り、

   日本に伝えられた

   →宋学の内容の一つに、大義名分論という考え方がある

    ※大義名分論・・身分秩序や礼儀を重視する考え方のこと

     →大義名分論は、この後の後醍醐天皇を中心とした討幕運動の

      理論的な支えになったと言われている

 

  ・伊勢外宮の神官だった度会家行という人が、独自の神道理論を作った

   =度会家行が作った理論を、伊勢神道(度会神道)と言う

    ※度会家行は、「類聚神祇本源」という作品を書き、神本仏迹説を提唱した

     ・神本仏迹説・・神が中心で、仏が従っているという考え方のこと

             (本地垂迹説の反対の考え方)

 

 

 

 

・鎌倉時代の芸術について

 

 ・当時の建築について

 

  ※鎌倉時代に新しい芸術が出てきたが、そのきっかけだったのが、

   源平の争乱によって焼けた奈良の様々な寺の復興だった

 

  ・重源という人は、奈良の寺の復興のための資金の寄付をしてもらうために、

   勧進上人という人になって様々な場所を回った

   ※寄付のために、宋の人だった陳和卿という人の協力を得ていた

 

  ・重源と陳和卿という2人によって、結果的に東大寺の再建を中心に行った

   →東大寺の再建の時に採用されたのが、大仏様という建築様式だった

    ※大仏様は雄大さ、力強さがあることが特徴で、

     代表的なものに東大寺南大門がある

 

 

 ・鎌倉時代中期の建築について

 

  ・鎌倉時代中期に新しい技術が伝えられて、鎌倉の大仏が作られた

 

  ・禅宗様(唐様)が伝えられた

   →禅宗様は、細かい部材を組み合わせて、整然とした美しさを表現するのが

    特徴だと言われている

    ※禅宗様は、円覚寺舎利殿などの建物に使われている

 

  ・折衷様が出てきた

   ※折衷様・・大仏様と禅宗様を組み合わせた様式のこと

 

 

 ・当時の彫刻について

 

  ・運慶、快慶と呼ばれる人達が、南大門金剛力士像という像を作った

 

  ※鎌倉時代の彫刻は、奈良時代の伝統を受け継ぎ、写実性や豊かな人間味が

   特徴だと言われている

 

 

 ・当時の絵画について

 

  ・絵巻物が全盛期を迎えた

   →代表的なものに、「蒙古襲来絵巻」、「春日権現験記」、「一遍上人絵伝」などがある

 

  ・似絵が出てきて、藤原隆信と藤原信実の親子が有名になった

   ※似絵・・写実的な個人の肖像画のこと

    

  ・鎌倉時代から、禅宗の僧侶が頂相を崇拝する風習が出てきた

   ※頂相・・自分の師匠の肖像画のこと

 

 

 ・当時の書道について

 

  ・宋や元の書道のスタイルが取り入れられるようになった

 

  ・伏見天皇の皇子である尊円入道親王という人が、青蓮院流というスタイルを作った

   ※青蓮院流・・平安時代以降の和様に、宋の書風を取り入れたスタイルのこと

 

 

 ・当時の工芸について

 

  ・武具の製作が盛んになった

   →特に刀剣では、備前の長光、鎌倉の正宗、京都の藤四郎吉光などが有名になった

 

  

 ・その他の芸術について

 

  ・陶器というものが生産されるようになった

   →代表的な陶器に、尾張の瀬戸焼がある

  

   ※尾張の瀬戸焼は、道元と一緒に宋に行った加藤景正という人が製法を

    日本に伝えたことで、瀬戸焼が作られるようになったと言われている

 

 

ポイント

・鎌倉時代の文学(文学、和歌、説話文学、その他の文学、貴族の文学と学問など)を押さえる

・鎌倉時代の芸術(時期による建築、彫刻、絵画、書道、工芸、その他の芸術など)を押さえる

 

このあたりが今回のポイントです

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