日本の自然の特徴について② -季節と災害-
日本の自然の特徴について、季節と災害について考えてみます
・日本の季節について
・日本は、ユーラシア大陸の東岸に位置する
・日本は、季節風(モンスーン)の影響を受け、季節の変化がはっきりしている
・冬は、シベリア気団から北西の風が吹くため、寒さが厳しい
・大陸上で乾燥していた北西季節風は、日本海上で水蒸気を吸収する
→すると、すじ状の雲になって、日本海側に多くの雪を降らせる
=そのため、日本は世界有数の豪雪地帯になる
※北西季節風は、山を越えると再び乾燥して、太平洋側に乾燥した晴天をもたらす
・春と秋には、高気圧と低気圧交互に通過する
→そのため、天気が周期的に変化する
・初夏は、オホーツク海気団と小笠原気団との間に出来た梅雨前線帯が、
日本列島付近で停滞する
=そのため、北海道以外が梅雨となる
→夏は、高温かつ多湿な小笠原気団が北に移動して日本列島をおおう
※さらに、太平洋上の小笠原気団から、南寄りの風が吹く
=その結果、日本は熱帯レベルの蒸し暑さになる
・初秋には、再び前線が停滞しやすくなる
→そのため、秋の長雨(秋雨・秋霖)が訪れる
※この時期は、台風が日本に近づいて、上陸することもある
・冬の日本海側の山岳地域の積雪、梅雨や台風による降水は、
灌漑用水や生活用水として重要視されている
※この気候によって生まれる灌漑用水は、夏の暑い気候と絡んで、
日本の稲作の発展を促すと言われている
・日本の災害について
・日本は、地震、津波、火山災害、天候不順、激しい大気現象など、
多くの災害が引き起こされる
・夏は、小笠原気団の勢力が弱く、オホーツク海気団が北日本を覆う
ということが起きることがある
→すると、北海道から東北地方の太平洋側で、やませと呼ばれる冷たく湿った東風が
吹き続ける
=その結果、低温と日照不足になり、冷害が発生して農作物にも被害が出る
※逆に、夏に日照りが続くと、雨が基本的に少ない瀬戸内地方を中心に
水不足になる
・沖縄は、大きな河川がないこともあり、たびたび水不足になることがある
・エルニーニョ現象などの影響で、日本周辺で天候不順や暖冬などの異常気象が起こる
こともある
・日本列島では、山崩れ、土砂崩れ、土石流などの土砂災害がたびたび発生する
※なぜ、土砂災害が発生するのか
・日本列島が環太平洋造山帯に位置する
・地殻変動が激しい
・山と河川の勾配が急である
・梅雨前線や台風に伴って、豪雨も多い など
※山岳部で降った雨が、急な河川の勾配のために、短時間で洪水や鉄砲水になり、
低地にある集落を襲うことがある
※海岸近くの沖積平野では、台風の接近に伴って、高潮の被害を受けることもある
・日本人は昔から水を得やすい台地のへりや、低地では自然堤防の上の微高地に住んでいた
→しかし、都市化が進むにつれて、後背湿地などにも人工堤防で守られた宅地が増えた
=このような低地では、一度堤防が決壊すると、大きな被害が生じる
・日本は、舗装面など雨水を地中に浸透させない不透水面が増え、
谷に沿った湿地なども埋め立てられた
→そのため、集中豪雨で短時間に大量の雨が降ると、
下水管から水が溢れたり、地下街が浸水したりする
=これらのような、都市型災害が起こることがある
※都市型災害は、以下のような対策がある
・堤防を高める
・コンクリートで護岸する
・地下調整池や、地下河川の建設
・水を通す舗装や、河川沿いの開発制限 など
・斜面を切り崩し、盛り土をして作られた住宅地などでは、
豪雨や地震による地盤の崩壊という被害が起きている
=日本は、世界の中でもきわめて自然災害が多い国だと言うことが出来る
=これらのような、開発に伴う被害をなくすためは、森林の持つ役割など、
自然の作用を理解し、自然と共生していく知恵を持つことが必要とされている
ポイント
・日本の季節についておさえる
・日本の災害についておさえる
・開発による災害をおさえる
このあたりが今回のポイントです