気候要素と気候因子について
気候要素と気候因子について考えてみます
・気候要素と気候因子について
※気候とは・・毎年繰り返される大気の平均的な状態のこと
→気候は、気候要素によって成り立ち、気候因子の影響を受けている
※気候要素・・気温、降水、風などの気候に関する要素のこと
※気候因子・・緯度、高度、地形などのこと
・気温について
・気温は、その場所が受ける太陽エネルギーの影響によって変わる
※特に、緯度が低いほど気温は高くなる
・気温は、海抜高度や、海からの距離などの気候因子の影響を受ける
※高度について
→・高度100mについての気温の低下量を、気温の逓減率(減率)という
・場所や季節によっても違いがあるが、高度100mに対して、
平均的に約0.65℃だと言われている
・気温の日の変化と年の変化の大きさを、それぞれ日較差、年較差という
※日較差と年較差について
→・日較差・・1日のうちの最高気温と最低気温の差のこと
・年較差・・最暖月平均気温と最寒月平均気温の差のこと
・年較差は、緯度や海洋の影響を受ける
※・年較差は、高緯度地方、とくに大陸内部で大きくなる(これを大陸性気候という)
・一方で、海に近いところで年較差は小さくなる(これを海洋性気候という)
・降水について
・年降水量は、赤道付近で最も多く、緯度30度弱の回帰線付近で減少する
※これは、上昇気流と下降気流の関係から説明できると言われている
・大陸上での降水は、海からの距離が増すにつれて減少する
・季節によって降水量は違うため、同じ年降水量でも植生や農産物は変化する
・降水は、年による変動が大きい
→そのため、降水によって、干ばつや豪雨による洪水などの災害が起こることもある
・風について
・風は、気圧が高いところから低いところに向かって吹く
・風は、低圧帯と高圧帯の分布によって、大規模な風の流れが作られる
=この風の流れを、大気大循環という
・赤道付近では、上昇気流が起こり、赤道低圧帯になる
・緯度20~30度付近では、下降気流が強くなり、亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)になる
→高圧帯から赤道低圧帯に向かって吹く風を、貿易風という
→高圧帯から亜寒帯低圧帯に向かって吹く風を、偏西風という
※貿易風や偏西風は、障害物のない海上で強く、海流発生の主な原因になる
・海と陸の間での温まりやすさと冷えやすさ(これを比熱と熱容量という)の違いから、
季節風(モンスーン)が現れる
※季節風は、冬は陸から海へ、夏は海から陸へと風向きを変える
※北半球の夏の季節風は、東アジアから南アジアにかけての広い地域に
大量の雨を降らすと言われている
・異常気象について
※異常気象とは・・通常の気候状態には現れなかったような、大気現象のこと
・大気現象の発生原因の一つに、エルニーニョ現象がある
※エルニーニョ現象とは
→数年に一度発生し、太平洋の中部から東部にかけての赤道付近の海面水温が、
平年に比べて大幅に高くなる現象のこと
ポイント
・気候要素についておさえる
・気候因子についておさえる
このあたりが今回のポイントです