温帯(C)について② -CfaとCfb-
温帯(C)について、CfaとCfbを中心に考えてみます
・温暖湿潤気候区(Cfa)について
・亜寒帯低圧帯で発生する低気圧や前線などの影響で、一年を通じて降水が見られ、
年降水量も多い
・常緑広葉樹と落葉広葉樹が分布する
・東アジアでは、カシやシイなどの常緑広葉樹林が広がり、稲作が行なわれている
・Cfaは、中国南部から日本にかけての東アジア、オーストラリア東部、
アメリカ合衆国東部、アルゼンチンなどに分布していて、夏の気温が高い
・東アジアでは、季節風や梅雨前線帯の影響で、夏の降水が多い
・緯度が低い中国南部やフロリダ半島では、冬は温暖でしのぎやすい
・緯度がやや高いアメリカ合衆国北東岸では、冬の冷え込みが厳しく、
気温の年較差が大きい
・東アジアでは、台風と呼ばれる熱帯低気圧の上陸や接近によって、
暴雨風に見舞われることがある
※北アメリカでは、ハリケーンと呼ばれている
※南アジアでは、サイクロンと呼ばれている
・土壌は主に褐色森林土で、緯度が低い地方には赤色土も見られることがある
・アメリカ合衆国東部では、とうもろこし、大豆、綿花などが栽培される
・南アメリカ南東部の湿潤パンパでは、小麦やとうもろこしなどが栽培される
※アメリカ合衆国東部や湿潤パンパでは、混合農業が盛んになっている
・西岸海洋性気候区(Cfb)について
・どの季節にも適度な降水量があり、月による変動が少なく、年降水量があまり多くない
・同じ緯度帯の大陸東岸と比べると、冬がそこまで冷え込まない
→そのため、年平均気温が高く、気温の年較差が少ない
・主にブナやコナラなどの落葉広葉樹が育つ
※しかし、低地の大半は農地や牧草地となっていて、原生林はほとんど残っていない
・西岸海洋性気候区は、以下のような場所に分布している
→・地中海性気候区の高緯度側
・西から吹く風をさえぎる大山脈がない、西ヨーロッパから中部ヨーロッパ
・スカンディナヴィア半島の大西洋岸では、海流の影響で、分布が北極圏に達している
・ヨーロッパ以外で、カナダやアラスカの太平洋側、チリ南部、オーストラリア南東部、
ニュージーランドなどに分布する
・ユーラシア大陸の西岸では、偏西風や亜寒帯低圧帯で発生する低気圧や前線などの
影響を受ける
※偏西風・・北大西洋海流の上を渡ってくる暖かく湿った暖流のこと
・霧が出やすい地域もある
・四季を通じて比較的おだやかな気候で、生活しやすい
・肥沃で農業に適した褐色森林土が分布している
※そのため、主に混合農業や酪農が行なわれている
ポイント
・温暖湿潤気候区(Cfa)についておさえる
・西岸海洋性気候区(Cfb)についておさえる
このあたりが今回のポイントです