温帯(C)について① -CsとCw-
温帯について、CsとCwを中心に考えてみます
・温帯(C)について
※温帯は、以下のような特徴がある
・他の気候帯に比べて四季の変化がはっきりしている
・冬の寒さも夏の暑さも厳しくない
・人間活動が最も盛んな気候帯だとされている
・地中海性(温暖夏季少雨)気候区(Cs)について
・年降水量が比較的少ない
・降水の大半が、冬の亜寒帯低圧帯に発生する低気圧や前線によってもたらされる
・夏は亜熱帯高圧帯に入るため、高温になるものの、湿度が低いので夏をしのぎやすい
・夏の乾燥が強いため、乾燥に強い常緑樹が育つ
・夏の日射量が多い
→そのため、オリーブやコルクがしなどの樹林作物、
いちじくやぶどうなどの果樹栽培が盛んになる
・大陸の西岸で、乾燥気候帯の高緯度側にあたる地方に分布する
※そのため、地中海沿岸から西アジアにかけての地域に広く見られる
・南アメリカや北アメリカでは、緯度の関係と大陸の西部にある山脈の影響によって、
狭い地域だけで地中海性気候区が分布する
・南アフリカやオーストラリアの南部では、緯度の関係で、
狭い地域だけで地中海性気候区が分布する
・冬小麦の栽培は、長い歴史を持っている
※ただし、夏作には一般的に灌漑を必要とする
※カリフォルニアなどでは、稲作も行われている
※地中海沿岸以外でも、同じような農産物が栽培されている
・ヨーロッパ中北部の人々は、夏季に天気があまりよくないため、
太陽を求めて地中海沿岸のリゾート地に長期滞在することが多い
・温暖冬季少雨気候区(Cw)について
・赤道低圧帯、季節風、前線帯などの影響で、夏に多くの雨が降る
・冬に気温が低くなるため、温帯に分けられるものの、低地の夏は熱帯レベルで暑い
・常緑広葉樹が茂るものの、高度や緯度が高まるにつれて、落葉樹や針葉樹も茂ってくる
・アジアの水はけのよい斜面では、茶も作られる
・それぞれの大陸上で、熱帯のサバナ気候区の高緯度側や、高度が高いところに
隣接して分布している
※アジアでは、夏の前後に梅雨前線などの前線帯の影響を受ける、
中国東北部(華中)や朝鮮半島にも分布する
・降水量は、一般に地中海性気候より多い
・温暖な時期に季節風や低気圧の影響で雨が多い
→そのため、農業には適した土地であり、東アジアでは稲作が広く行なわれている
ポイント
・温帯(C)の概要をおさえる
・地中海性(温暖夏季少雨)気候区(Cs)についておさえる
・温暖冬季少雨気候区(Cw)についておさえる
このあたりが今回のポイントです