地形の形成と河川が作る地形について
地形の形成と河川が作る地形について考えてみます
・地形の形成について
※地形を作る方法の一つに、外的営力がある
・外的営力の原動力は、太陽エネルギーだとされている
→その後、流水、波、氷河、風、熱などを通して、
岩石の風化、土砂の侵食、運搬、堆積などの作用を起こす
・外的営力が働く範囲は、内的営力よりも局地的だと言われている
→外的営力は、主に小規模な谷や沖積平野などを作る
=これらは、大地形に対して小地形と呼ばれ、人間生活の舞台として重要だとされている
・山地に降った雨の一部は、河川となって流れる
→その時に、山地の岩を侵食し、出来た岩くずを下流へ運んで低地や海岸に堆積させる
=以上のように、外的営力は、内的営力によって大きくなった地表面の起伏を、
ならして平坦化する働きを持つ
・河川が作る地形について
・外的営力の中でも、河川の流水は、温暖湿潤な地域のために特に影響が大きい
→河川の侵食力や運搬力は、流れが速いほど大きいため、傾斜が急な上流で大きく働く
=そのため、山地では谷が深く刻まれ、横断面がV字型をしたV字谷が形成される
→山地では、崖崩れも頻繁に発生し、崩れた土砂も河川によって下流に運ばれる
※運ばれる土砂の量は、洪水が発生した時に著しく多くなる
・河川は、山地から平地に出ると流れが遅くなる
→そのため、運ぶ力が小さくなり、今まで運んでいた土砂を粗く重いものから
順番に堆積させる
=その結果、川沿いに様々な地形が作られる
=また、谷からの出口では、比較的粗い礫というものが扇形に堆積し、扇状地が出来る
※扇状地は、水がしみこみやすいという特徴がある
→そのため、日本の場合は水田にすることが難しく、
おもに畑や果樹園として利用される
・さらに下流に向かうと、流れがゆるやかになって、河川が蛇行するようになる
→河道の近くでは、洪水の時にあふれた水が砂を堆積させて、
自然堤防と呼ばれる微妙な高地を作る
※日本では、自然堤防は集落や畑として使われる
→自然堤防の背後には、水はけの悪い後背湿地と呼ばれる土地になる
※日本では、後背湿地は水田として使われる
・河川が海に流れ込んでくるところは、流れの速さが急激に遅くなって運ぶ力を失う
→そのため、砂や泥が堆積して、三角州を作る
※ミシシッピ川、アマゾン川、ナイル川などは、流域面積が大きく、
運ぶ土砂の量が多いため、河口に大きな三角州が作られる
=三角州は、低湿で水はけが悪いが、土壌が肥沃な分、開発が進んで、
農地や人口の密集地となっている
・平野の周辺では、以下のような土地がある
→・高さ数mから数十mの崖に囲まれた河岸段丘
・河岸段丘で出来た台地
・小山のような丘陵
※これらは、土地が盛り上がったり、河川の侵食力が増減したりすることで、
更新世に出来た平野が現在の河床や海面よりも高くなった結果出来た地形と
なっている
→台地と丘陵には、以下のような特徴がある
・台地・・用水が得にくい、水はけがよいために畑や果樹園として利用される
・丘陵・・雑木林として利用されてきた
※台地や丘陵地でも、多摩ニュータウンのような住宅地や工業団地が
開発されるようになった
ポイント
・地形の形成についておさえる
・河川が作る地形についておさえる
このあたりが今回のポイントです