現代の世界の農業の現状と課題について
現代の世界の農業の現状と課題について考えてみます
・現代の世界の農業について
・農業の国際化が進む中で、以下のような動きが出てきている
→・自分の国の農業を維持するために、国内農産物と競合する作物については、
輸入を制限している
=これを保護政策という
・一方で、農産部の輸出を増やそうとする国々は、GATTやWTOの農業交渉で、
自由な交易の推進に向けた合意を行った
・日本、中国、韓国は食料の輸入依存度が高まっている
→そのため、国内の農業生産の活力が停滞していると言われている
・一方で、アメリカ、ブラジル、オーストラリアなどの農業国は輸出が拡大している
→農産物の国際流通は、国家間の外交問題に発展するまでになっている
・農業を支配する企業の存在について
・小麦などの穀物の流通には、穀物メジャーと呼ばれる巨大な多国籍企業の穀物商社が
関わっていると言われている
→穀物メジャーには、以下のような特徴と動きがある
・穀物メジャーは、穀物の集荷、貯蔵、運搬、販売を独占的に行っている
・肥料、食肉、種子の開発、販売や農産物加工、農業機械の製造など、
農業に関する様々な産業に進出している
=このような産業を、アグリビジネスという
・穀物メジャーは、アメリカ合衆国に集中している
※しかし、穀物メジャーは資産、加工、流通、営業の活動拠点を様々な国に持っている
→そのため、世界的に情報網を持っていると言える
=つまり、情報がビジネスの有力な武器になっている
・自由な交易に向けたWTOの取り組みの進展は、穀物メジャーによっては
有利に働くことになる
・農業の国際化と情報化の影響について
※なぜ、農業が国際的になったのか
→・自分の国の農産物だけでは、増加する人口をまかないきれない国々が、
外国に農産物を依存する傾向が強くなったことがあるという背景が挙げられる
・輸送技術の発達によって、農産物の貿易量が急速に増加し、
農産物が国際的に重要な商品になる
・農産物の大量輸入や、巨大企業の農業経営への参画によって、
そこに住む人々の農業形態や生活にも変化が生じる
※そのため、コメを主食とする日本や中国のようなアジア地域でパン食が広がった
※また、自給的な農業を営んでいた人々が農園労働者として雇われたりする例がある
・アフリカでは、換金用の商品作物の栽培を増やす一方で、
主食のとうもろこしやコメを輸入するという食料問題も発生した
ポイント
・現代の世界の農業についておさえる
・農業を支配する企業の存在についておさえる
・農業の国際化と情報化の影響についておさえる
このあたりが今回のポイントです