先進工業国と多国籍企業について
世界の工業について、先進工業国、新興工業国、多国籍企業について考えてみます
・先進工業国と多国籍企業について
※工業国の中心は、地域によって、時代とともに変化してきている
・ヨーロッパ
・産業革命期
→・産業革命は、イギリスから始まった
・ヨーロッパ大陸に波及し、西ヨーロッパを世界の工業の中心とした
※当時は、イギリスのミッドランド地方、フランスのロレーヌ地方、
ドイツのルール地方などで工業が盛んだった
=産業革命期は、鉄鉱山や炭田にめぐまれた地域で、重工業が盛んになったと言える
・1960年代
→・エネルギー源が石炭から石油や天然ガスへと移ってきた
→そのため、炭田などに恵まれた産業革命期に工業の中心だった地域の立地の
優位性は失われた
・現在
→・オランダのユーロポートや、フランスのマルセイユなど臨海部に立地した
石油化学コンビナート
・ロンドンやパリなどの、大都市近郊の機械工業やハイテク工業地域
=これらの地域に、ヨーロッパの工業の中心が移動している
・アメリカ
・20世紀
→・国内の豊かな資源と巨大な資本を土台に、アメリカの工業が急速に発展した
・アメリカがヨーロッパに対抗するようになった
・第二次世界大戦後
→・アメリカが大量生産体制を誕生させた
・アメリカが多くの工業部門で世界のトップに立った
・現在
→・サービス業に経済の主体が移動しつつある
・航空宇宙産業などの先端技術産業を中心に国際的な競争力を得ている
※アメリカ合衆国に本社を置く自動車や石油部門の多国籍企業は、
以下のような動きがあると言われている
→・一つの国の国民総所得(GNI)と同じくらいの売上高を持つ
・世界経済への影響力が大きい
・多国籍企業について
・多国籍企業の本社は主に、アメリカ、日本、EU諸国におかれている
・多国籍企業は、以下のような動きを行っている
→・部品の組み立てなど、付加価値が低い工程を労働コストの低いアジアの国々などの
子会社に任せる
・本国で、より付加価値の高い製品の製造、新技術の開発を目的とする
研究開発部門に、資本や人材を集中させる
※多国籍企業の上のような動きは、世界に以下のような影響を与えていると言われている
→・国際分業を進めている
・先進工業国と発展途上国との経済格差を生み出す要因になっている
ポイント
・先進工業国についておさえる
・多国籍企業についておさえる
このあたりが今回のポイントです