衣食住と社会との関係について
衣食住と社会との関係について考えてみます
・衣食住の世界レベルの画一化について
※19世紀以来、圧倒的な経済力と技術力を持っていた西ヨーロッパの国々が、
衣食住に大きな影響を与えてきた
※20世紀前半までは、西ヨーロッパの国々は、植民地支配と並行して
キリスト教や西欧的な思想と言語、衣食住などを、
ラテンアメリカ、アジア、アフリカに持ち込んだ
・服装の画一化について
→・国際的な会議やビジネスの場で、西欧社会の中流層の衣服だったスーツが
男性の標準的なスタイルとして定着した
・女性の服装は、19世紀以来、フランスのパリが中心となって、
斬新なデザインや美を追求するファッションが生まれ、
世界中に流行を広げていった
・食の画一化について
→・アメリカの世界進出に伴って、清涼飲料水や巨大企業のファーストフード店が
世界中に進出した
・その土地の食習慣や宗教の戒律に配慮し、食べ物の材料や作り方をかえていた
=これらの動きは、地域ごとの特色ある衣食住の文化を失う傾向にあると言われている
※一方で、情報化が進んだことによって、今まで知らなかった世界の服装や食文化に
接する機会も増えた
→新しい衣食住の文化の動きとして、以下のような例がある
・欧米の国々で、日本食を含めてアジア系の料理が注目を集めた
・醤油が西欧諸国で使われるようになった
・社会と衣食住との関係について
・衣食住から、格差を見ることができると言われている
※昔
→社会的格差(国王や貴族だけが特定の服を着ることができるなどの身分)に
よる格差があった
現在
→経済的格差(裕福な人ほど良い服を着ることができるなど)による格差があった
※経済的格差は、先進国よりも発展途上国でよりはっきりと表れる
・一般に、西欧の先進国は、社会的身分の違いを象徴するような服装は、
あまり意味を持たなくなった
※さらに、経済的な格差も縮小していった
=そのため服装は、個人の好みを反映するファッションとしての意味が大きくなった
・一方で、発展途上国では、高価な素材や輸入品を使うことが難しい貧困層が多い
→そのため、一部の富裕層だけが西欧風のファッションに接近しやすい
※発展途上国でも、経済発展が進んで人々の生活にゆとりが出ると、
西欧風のライフスタイルにかわる傾向がある
ポイント
・衣食住の世界レベルの画一化についておさえる
・社会と衣食住との関係についておさえる
このあたりが今回のポイントです