ヨーロッパの工業について
ヨーロッパの工業について考えてみます
・ヨーロッパの工業の概要について
・EUの国々の間では、伝統的に工業が発展した国と、農業を中心の産業とする国とがある
※一般的には、スウェーデン、ドイツ、イギリスなどが、
昔からの工業国として知られている
※また、第二次世界大戦後の西ヨーロッパの高度成長を支えたのは、
「重工業三角地帯」と呼ばれた北フランスと、ルール炭田、ロレーヌ鉄山を
結ぶ地域だった
→しかし、石炭から石油へのエネルギーの転換と、
1975年の第1次石油危機をきっかけに活力が低下した
・現在は、ミュンヘン、ロンドン、パリなどの大消費地の近くに、
工業生産の拠点が移った
※EU域内の輸送に便利なライン川の中流地域と下流地域、マルセイユなどの臨海部でも
工業生産がのびている
・手工業が中心だったイタリアやスペインでは、大規模な工業化が遅れた
→しかし、繊維産業や皮革などの分野で、高い技術を生かして、
世界レベルのブランドを作った
・EUの工業について
※EUは,アメリカや日本と比べて先端技術産業の分野での発展が遅れていたことが
怖かったため、EU域内の経済統合を急いだ
・西ヨーロッパは、もともとは鉄鉱石や石炭などの資源を利用した
重化学工業や機械工業の分野で進んでいた
→しかし、20世紀の後半から、IT産業が重要になっていくにつれて、
ヨーロッパの優位性が次第に衰退した
=そこでEUでは、EU域内での協力を強化する方向へ向かっていった
※例:イギリス、ドイツ、フランスなどが協力して航空機産業を発展させた
※最近は、個性的な工業を育てる動きもある
→例:フィンランドの携帯製造のように、通信機器産業に特化して
世界的なシェアを得る
・東ヨーロッパでは、西ヨーロッパ企業が生産拠点を東ヨーロッパに移す
という動きが見られた
※2004年にEUが拡大した後、このような傾向は一層はっきりしてきた
と言われている
※なぜ、西ヨーロッパは東ヨーロッパに移そうとしたのか
→東ヨーロッパは、社会主義体制のもとで経済発展が遅れていて、
西ヨーロッパに比べて賃金が安い
=このようにすることで、低い生産コストですぐれた製品を作ることが出来るため
だと言われている
ポイント
・ヨーロッパの工業の概要についておさえる
・EUの工業についておさえる
このあたりが今回のポイントです