現代の世界の貿易について① -貿易の世界的な動き-
現代世界の貿易について、貿易の世界的な動きを考えてみます
・現代世界の貿易の特徴について
・輸出額が1位の品目は、国によって異なる
※・先進国・・工業製品の輸出が多い
・発展途上国・・食料品、原料、燃料の輸出が多い
・先進国では、一般的に貿易額が大きい
→先進国間の貿易が、世界の貿易の半分を占めている
※なかでも、工業製品やサービスなどの貿易が重要だとされている
・一方で、先進国と比べると、発展途上国では貿易額が小さい
・国家間の貿易は、交通手段が発達するにつれて増えていった
→その結果、以下のようなことが起きた
・それぞれの国が、国内の資源、技術、労働力を生かすことで、
世界的に見て安く生産でき、国際市場で売ることが出来るような
商品の生産に力を入れるようになった
・国内での生産の値段が上がってしまう商品の生産を減らして、
輸入に頼るようになった
=このような体制を、国際分業体制という
・世界の貿易の動きについて
・世界の貿易額は1970年から33年の間に、22倍になった
※なかでも、ヨーロッパ、北アメリカ、アジアが世界の貿易で大きな割合を占めている
・現代は、地域の経済が世界市場に直結している
※そのため、生産地域や企業などとの間で、競争が激しくなっている
・国家間の貿易収支に不均衡が起こることがある
=この不均衡を、貿易摩擦という
→貿易摩擦の時、国内の産業の保護が必要な場合は、
政府は輸入品に対して関税をかけたり、輸入を制限したりする
・現在は、貿易の自由化と国内産業の保護のために、国家間の利害が対立することがある
→そのため、二国間の貿易不均衡を直していこうとする考え方が強くなっている
※最近では、中国からの野菜などの輸入について、
日本は緊急輸入制限(セーフガード)を発動したことで、
貿易摩擦が起こるということがあった
・第二次世界大戦後、世界各国はGATT(関税と貿易に関する一般協定)を導入した
→GATTの導入によって、輸入制限の緩和、関税の引き下げ、自由貿易の拡大を
目指した
※GATTは、戦前の保護貿易によって、先進国の間に貿易摩擦が拡大したことを
反省した結果出てきた
・1995年に、GATTが発展するという狙いで解消した
→その後、国際機関として、世界貿易機関(WTO)が発足した
※WTOには、以下のような機能がある
・モノ以外の、サービスや知的所有権も、自由貿易を促進することを
目的としている
・紛争解決などの機能も持っている
=WTOは、上のような機能を持つことで、貿易を円滑に行う努力をしている
ポイント
・現代世界の貿易の特徴についておさえる
・世界の貿易の動きについておさえる
このあたりが今回のポイントです