国を持たない民族の問題について -クルド人の例-
国を持たない民族の問題について、クルド人を例にして考えてみます
・クルド問題の現状と背景について
※クルド人について
・西アジアのトルコ、イラク、イランなどにまたがる山岳地域をクルディスタンと言い、
クルディスタンに住んでいる民族をクルドという
・クルドの多くはムスリムで、クルド語という独自の言語を使う
・しかし、書き言葉の文字は、住んでいる国によって違い、
アラビア文字やアルファベットを改良して使っている
※なぜ、クルド人は現在まで独立できないのか
→第一次世界大戦の前後で、クルド人の居住地域に国境線が引かれた時に、
民族の居住地域が分断されたからだと言われている
→しかし、トルコはトルコ民族、イラクはアラブ民族、
イランはイラン民族を中心とする国になった
=そして、この人たちはクルド人に対して同化政策をとったり、
クルド人の自治や独立の運動を弾圧したりした
・2003年のイラク戦争の後、イラク国内では、クルド人、スンナ派のムスリム、
多数を占めるシーア派ムスリムがお互いに力を競い合うという状況になった
→その中でクルド人は、新しいイラクを連邦制の国にすることによって、
権利の拡大と自治権の強化を目指している
※現在は、キルクークなどのイラク北部の大規模な油田の権利について、
国内の勢力が争ったり、外国が介入したりするなどの問題が続いている
ポイント
・クルド問題の現状と背景についておさえる
このあたりが今回のポイントです