古代日本の考え方について

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投稿者:       投稿日時:2013/11/15 02:34      
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古代日本について考えてみます

 

 

・崇り神について

 ・神は、当時外部の世界から突然やってくる存在だと考えられていた

  →折口信夫という人は、神を「客人(まれびと)」と呼んだ

 

 ・崇り神とは・・飢饉や地震などの自然災害を起こす神様のこと

  ※神は、鳥や草木など、様々な形になって人々の前に現れたと考えられた

   →人々は、このような神は八百万の神(数多くの神々)として現れたと考えた

 

 

 

・生み出す神と祀る神について

 

 ・そもそも神とは・・激しく、荒々しく世界を破壊するが、

           落ち着くと穀物の豊かな実りと穏やかな暮らしを

           もたらす存在だと考えられていた

  →そこで人々は、神を落ち着かせることを目指して、

   祭祀(神や先祖を祀ること)を行った

 

 ・神の種類と場所について

  ・アマテラス大神(天照大神):祭祀を行う神のこと

  ・和辻哲郎は、外部から来る神を祀られる神、祭祀を行う神を祀る神として区別した

  ・高天原:祭祀を行う場所のことで、橋渡しの場所(辺境世界)にあった

 

 

 

・葦原中国について

 ・葦原中国とは・・イザナミの命という神が、イザナキの命という神と一緒に

          整えた場所のことで、人々が生活している日常の場を指す

  ※ただし、イザナミの命は火を生み出した時に、病にかかって死んでしまったため、

   人々が生活している日常の場は、整えが未完全だと言われている

 

 

 

・黄泉国について

 ・黄泉国とは・・死んだ人が住む世界のこと

  ※黄泉国の歴史について

   →・黄泉国は、イザナキの命が、死んだイザナミの命を追いかけて

     たどり着いた場所だと言われている

    ・イザナミの命は黄泉国の神となった

    ・イザナキの命は、黄泉国の穢れ(汚れ)を洗って清めようとして、

     禊(穢れのある人が体を洗い清める儀式のこと)を行った

     ※その時に、イザナキの命が左目を洗ったらアマテラス大神が、

      鼻を洗ったらスサノヲの命が誕生した

     →このことから、「死」は「生」の根本である、ということが言える

 

 

 

・清き明き心(清明心)について

 ・清き明き心とは・・神を騙したり、神に嘘をついたりする気持ち(=濁心)がないこと

  →清明心は、禊と同じように重要視された

 

  ※アマテラス大神は、スサノヲの命が高天原を奪うかもしれないと思い、

   スサノヲの命に清明心を聞いたと言われている

   →スサノヲの命は、「うけひ」という呪術を行ったことで、

    清明心が証明されたと言われている

 

 

 

・罪と祓ひについて

 ・ここでいう「罪」とは・・祭祀(神や先祖を祭ること)を妨げることを指す

  ※スサノヲの命は、アマテラス大神の祭祀を妨げたと言われている

  →スサノヲは、罪をつぐなうために「祓ひ(祓へ)」を行ったが、

   結局スサノヲは高天原から追い出され、葦原中国に行った、という流れがある

 

  ※祓ひとは・・物品を献上(差し上げる)すること。

         禊とは異なる。

   

 

 ※以上のような、スサノヲの命の物語は、後の時代の様々な物語の原型と言われ、

  「貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)」と呼ばれている

 

 

 

・自然の扱われ方

 →昔は、崇り神として祭られていたが、時代が進むにつれて、

  花鳥風月(自然の美しい風景)として捉えられた

 

 

 

ポイント

・崇り神として、折口信夫の客人(まれびと)、八百万の神を抑える

・神を落ち着かせるために祭祀があり、アマテラス大神、祀られる神、祀る神、高天原

 などがある

・葦原中国に、イザナミの命とイザナキの命が関係していて、

 そもそも葦原中国が何かを抑える

・黄泉国とその歴史を抑える

・清明心の意味、アマテラス大神とスサノヲの命の関係などを抑える

・罪と祓ひとは何かを抑える

・「貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)」と自然の扱われ方を知っておく

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