仏教と日本文化の関係について (無常・西行・一遍・千利休・松尾芭蕉・円空・良寛)
仏教と日本文化の関係について考えます
その中でも、仏教に大きく関係した人やことがらについて考えます
・そもそも仏教とは・・
→仏教は無常観だと言われている
※無常観-仏の世界は不変だが、自分や世俗世界は常に変化していく、
という考え方のこと
=自分や世俗世界などにおいて永久に不滅のものは無い
・西行について
・平安時代末期に仏教を深く考えた人に、西行という人がいる
→この人は、仏の世界を知ろうとして花鳥風月の世界に身を投じた
※どういうことか・・
→西行は、「全ての物事は桜の花のように散ってしまい、
自分自身も散る。だからどうすればいいか」
ということを花鳥風月から知ろうと考えた
・一遍について
・鎌倉時代中期に仏教について考えた人に、一遍という人がいる
→この人は、時宗という宗派を作り出した
・時宗の内容
→「人は孤独である」ということを常に考えていたため、
自分の衣食住に関わる全てを捨てようとした
=そのため、別名「捨聖」(すてひじり)と言われる
・一遍の考え方
→空也の念仏の考え方が取り入れられていて、念仏をするのが良いと考えた
→空也は念仏の時に、踊りながらの念仏が良いと考え、
踊念仏という念仏の方法を生み出した
※踊念仏は、盆踊りなど、全国各地の民族芸能での踊りの根本となった
→この踊りは、出雲大社にいた阿国という巫女によって、
歌舞伎に取り入れられていった
・千利休について
・安土桃山時代に仏教を考えた人に、千利休という人がいる
・千利休の功績
→草庵という建て物の取り入れて、
和敬静寂(お客との対応の能力やお茶の道具を使う技術)を重んじる
わび茶というのを完成させた
※わび-自分の住んでいる世界で、贅沢をしたり見た目をキレイにしたりすることを
辞めた静かな心のこと
→千利休は、わびを茶道の理想にまで高めた
・松尾芭蕉について
・江戸時代に仏教を考えた人に、松尾芭蕉という人がいる
・松尾芭蕉の功績
→「わび」を受け継いで、俳句の世界で「さび」を重視するべきだという考え方を提示した
※さび-自分自身や、自分の住んでいる世界の無常をさびしく感じて、
色々なことを愛おしく思う心のこと
・円空について
・江戸時代に仏教を考えた人に、円空という人がいる
・円空の功績
→修験道を学んで、木彫りの仏像や神像を多く作った
※円空は、臨済宗の僧
・良寛について
・江戸時代中期に仏教を考えた人に、良寛という人がいる
・良寛の行為
→曹洞宗を学んだが、寺だけでは物足りず、
自分の生まれである出雲崎というところに戻った
※良寛は、自分を見つめる意識を元に、数多くの漢詩や詩歌を作った
ポイント
・仏教は無常観と考えられた
・西行は、花鳥風月の世界に身を投じた
・一遍は、時宗の祖で、捨聖と言われた
・一遍は、空也の念仏の流れを組んで、踊念仏を行った
・千利休は、茶道の世界でわびを完成させた
・松尾芭蕉は、わびを継承して、さびを俳諧に取り入れた
・円空が修験道を学んだ
・良寛が曹洞宗を学んだ