基本的人権の保障について② -自由権とその内容について-

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投稿者:       投稿日時:2013/11/15 23:19      
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基本的人権において、自由権とその内容を考えてみます

 

 

・自由権について

 

 ・自由権とは・・

  →精神、身体、経済の自由などをまとめた呼び方で、自由の尊重=人間の尊重と考えて、

   憲法で保障されている権利のこと

 

 

 

 

 

・自由権のそれぞれの内容(精神、身体、経済の自由)について

 

 

 

 ・精神の自由について

 

  ・内容・・思想および良心の自由、信教の自由、集会・結社・表現の自由、学問の自由、

       通信の秘密の保障、検閲の禁止などが、精神の自由として扱われる

       →これらの内容は、人間の心の面の自由を保障して、

        自分の考えを社会に伝える自由が含まれている

 

 

  ・集会、結社の自由について

 

   ・集会、結社の自由とは・・社会に自分の考え方を発表する活動を保障する自由のこと

    ※戦前は治安維持法などで自由が奪われたため、自由を制限するのは

     できるだけ減らさなければいけないと考えられている

 

 

  ・信教の自由について

 

   ・信教の自由とは・・どの宗教を信じても良いという自由のこと

             →信教の自由は、政教分離の原則が必ず関係してくると言われている

            

    ※政教分離の原則・・宗教を政治に取り入れてはいけない、という考え方のこと

     →戦前は神道が日本の宗教になり、信教の自由が無かったので、

      政教分離の原則が重視されたという背景がある

 

   ・信教の自由と政教分離の原則には、靖国神社の問題が関係する

 

    ※靖国神社問題とは・・靖国神社に、戦争で亡くなった兵士と戦争を指導した人が

               一緒に祀られていて、戦死した兵士を重視して参拝するべきか

               戦争の指導者が海外に被害を与えたという問題があるので、

               海外のことを考えて参拝しないべきか、という問題のこと

               この問題は、政教分離の原則や植民地支配なども

               問題の論点だと言われている

 

 

 

 ・身体の自由について

 

  ・内容

   

   ・奴隷のような拘束や苦役(苦しい労働など)から自由になることを保障する

   

   ・罪刑法定主義の原則に基づいて、裁判官が発行した令状が無ければ

    現行犯以外の逮捕が出来ないようにした

    =このような考え方を令状主義と言う

    ※罪刑法定主義・・ある行為が犯罪である、ということが規定に無ければ処罰されない

             という原則のこと

 

   ・捜査の時の拷問や残虐な刑罰を禁止して、もし拷問などである人が自白したとしても、

    その自白は証拠として使うことはできないとした

    =このような考え方は黙秘権の考え方が強い

    ※黙秘権・・取り調べや裁判の時に、被告(訴えられた方の人)は黙ったり、

          しゃべることを拒否したりすることができる権利のこと

 

    ※残虐な刑罰として、死刑制度があり、死刑制度については議論がされている

     (日本には死刑制度があるが、国連には死刑廃止条約という条約がある)

 

 

 →上のような細かいルールが憲法で決められた理由として、逮捕などの時に

  人権の侵害の可能性があり、戦前は実際に人権を侵害することも多かった、

  ということがあげられる

  

 →そのため、身体の自由の考え方の根底には、適法手続き(デュー・プロセス)という

  考え方がある

  ※適法手続き・・法律の通りに手続きをしなければ、自由を侵害されたり

          刑罰を与えられたりしないという考え方のこと

 

 

 

 ・経済の自由について

  

  ・内容・・代表的なものに職業選択の自由と財産権の保障がある

 

  ・職業選択の自由について

   →職業選択の自由には、職業を実際に行う「営業の自由」という自由も含まれているが、

    公共の福祉に反しない限り、という制限、がある

    ※公共の福祉・・社会全体で共通している幸福や利益のこと

   

  ・財産権の保障について

   →・財産権の内容は、公共の福祉に反しないように法律で決められている

    ・自分の財産は、正当な補償の下に、公共のために用いることができる、

     というルールがある

 

 

  →経済の自由は、経済よりも安全や秩序などを維持することのほうが

   重要だという考え方から、他の人権に比べて、制限が多い

 

 

 

ポイント

・自由権として主に、精神、身体、経済の自由の保障がある

・精神の自由の内容を押さえ、特に集会・結社の自由と信教の自由の内容に関しては押さえる

・身体の自由の内容を押さえ、細かいところを意識する

・経済の自由の内容を押さえ、経済の自由の制限の部分は注意する

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