雇用の現在について -問題点と対策-
雇用について考えてみたいと思います
・雇用の現状について
・バブル経済が崩壊した後は、日本的経営方式(終身雇用、年功序列賃金、企業別組合)が
弱くなってしまった
※昔の日本は、終身雇用制が中心だったが、経済の自由化やグローバル化などが影響で、
労働の流動化ということが起きた
・労働の流動化・・労働者が短い期間で他の仕事に移動してしまうような現象のこと
→そのため、全ての雇用の3分の1くらいは
非正規雇用(パートタイマーや派遣労働者など)だと言われている
※現在は、非正規雇用の賃金は同じ職業の正規雇用の人達の約半分だと言われている
→そのため、ワーキングプア(働いても生活保護より少ないお金しか
持っていない人)が増えている
・最近では、フリーター(固定した職業に就かない人)やニート(学校にも仕事にも
行かない人)が増えてきていて、問題だと言われている
・現在では、賃金や労働時間の仕組みなどに変化が起きたと言われている
→変化の例
・年功序列賃金を辞めて、成果を重視するために、
年俸制を取り入れるという企業が増えている
・裁量労働制やフレックスタイム制などのような、
労働時間を自分で決められる制度が増えている
※・裁量労働制・・給料が決まっていて、実際の労働時間に関係なく、
一定の給料が払われる制度のこと
・フレックスタイム制・・仕事をする時間は決まっているが、
始まりと終わりの時間は自分で決められる制度のこと
・現在の労働問題の状況と対策について
・現在指摘されている労働の問題について
・労働の流動化ということが原因で、労働組合の組織率が段々と少なくなっていき、
現在は20%を切った
・過労死やテクノストレス(パソコンなどによる、肉体的、精神的な障害のこと)
などのような新しい労働災害が起きている
・メンタルヘルス(精神面での健康)の問題が重要だと言われ、
社会問題にまでなっていると言われている
・産業構造が変わってしまったり、技術革新に対応できなかったりする人達の
ミスマッチが問題視されている
※ミスマッチ・・不釣り合いなこと
(ここでは、技術革新などに合わない人達が困るという問題と考えられる)
・「名ばかり管理職」などを中心に残業代を払わないことが起きた
※「名ばかり管理職」・・労働者を形だけ管理者にすることで、
残業代を払わないようにすること
・派遣労働者の労働環境が悪くなっていることが問題視されるようになってきている
・労働問題への対策について
・労働の雇用を増やすという観点から、ワークシェアリングを増やしていくことが
大切だと言われている
※ワークシェアリング・・労働者の一人当たりの労働時間を減らして、
その分雇用する人数を増やすことで、
より多くの人に働く機会と収入を得るチャンスを
与えるという考え方のこと
・男女雇用機会均等法や育児・介護休業法などの法律で決められている女性の
権利というものをより実現していく必要があると言われている
・外国人の労働者というのが増えてきているので、外国人労働者を受け入れるかどうかを
考える必要があると言われている