雇用と労働の環境はどのように変化しているのか
雇用と労働の環境について考えてみます
・日本の雇用の状況の変化について
・昔と今で雇用の環境が変わってきていると言われている
・昔・・日本的経営方式(終身雇用、年功序列型賃金、企業別組合)が中心だった
→この方式が日本の経済を発展させてきたと言われている
※なぜ日本的経営方式が日本経済を成長させたのか
→・労働者は、ずっと同じ企業にいるので、企業へ尽くそうという気持ちが芽生える
・経営者は、ずっと同じ企業を経営し続けるので、
長いスパンでの設備投資を行うことができる
→この2つが大きいと言われている
・今・・不況が深刻になったこと、経済がグローバル化してしまったことなどが影響して、
日本的経営方式が弱くなってきていると言われている
→その代わりに、「効率」を最優先して考える経営方式が
重視されるようになった
※企業が効率を優先した結果、何が起きているのか
→・人へのコストを減らすために、リストラを行う、
非正規雇用者(パート、アルバイト、派遣労働者など)を増やす、
などのような動きを行うようになった
・効率を求めるために、即戦力が必要になってきたので、新卒ではなく、
中途採用などが増えている
・雇用の流動化が増えている
※雇用の流動化・・労働者が一つの企業にずっといるのではなく、
何回も職業を変えること
→正社員ではなく、非正規労働者の状態で会社に
働き続ける状況も雇用は流動化していると言える
※雇用の流動化には、メリットとデメリットがあると言われている
・メリット
→・企業が、経済の状況に合わせて労働者の数や雇用の状況を
コントロールすることができる
・デメリット
→・労働者の雇用の状況が安定しなくなる
・正規雇用者が長時間労働という厳しい状況になってしまう
・非正規雇用者の賃金が低くなっていく
・雇用の環境はどのように変わってきているのか
・最近では、フリーター(手に職を持たないで、アルバイトなどだけで生活している人)が
増えている
※フリーターは、企業に縛られることがないが、
正社員への道が無いからフリーターになっている人が多い
・近年では、ニート(会社、学校に行かず、職業訓練もしない人)と
呼ばれる若者が増えている
※フリーターやニートがなぜ問題なのか
→・フリーターやニートには、将来への希望が無い可能性がある
・フリーターやニートが増えると、日本の生産力が落ちる
・フリーターやニートは、正社員に比べてお金が少ないので、
非婚化や晩婚化を引き起こす可能性がある
※・非婚化・・結婚しないこと
・晩婚化・・結婚する年齢が遅くなること
→現在では、雇用や労働の環境に合わせるために、下のようなことが大切だと言われている
・労働者の所得を保障する
・再雇用のために、職業訓練を行う
・労働者のためのセーフティーネットを強化する
※その一つとして、ジョブカフェというものが注目されている
・ジョブカフェ・・フリーターなどの若者の就職の支援のために、
国が日本各地に作ったサービスセンターのこと