キャリア教育について
※キャリア教育とは・・
→児童生徒一人ひとりのキャリア発達を支援し、それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な意欲、態度、能力を育てる教育のこと
※なぜキャリア教育が必要なのか
=キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議報告書から説明
→現状の社会には、以下の3つの背景があることを理由に、キャリア教育の必要性を提唱
・就職や就業をめぐる環境の変化
・若者の勤労観、職業観や資質などの課題
・モラトリアム傾向などの生活意識の変化
=学校の教育活動全体を通じて、児童や生徒の発達段階に応じた組織的・系統的なキャリア教育の推進が必要
キャリア教育の基本的な方向
・一人ひとりの実態や状況の的確な把握と、成長や発達への支援
→そのために、キャリア・カウンセリングの機会の確保と質の向上
・「働くこと」への関心や意欲の高揚と学習意欲の向上
→そのために、職業や進路など、キャリアに関する学習と教科・科目の学習との相互補完性を重視
・職業人としての資質や能力を高める指導の充実
→そのために、基礎・基本の学習の充実と徹底、情報活用能力と外国語運用能力などの向上
・自立意識の涵養と豊かな人間性の育成
→そのために、働くことの意義の理解、早期からの自立性・社会性の涵養
キャリア教育推進のための方策(具体的に5つ)
・各発達段階に応じた「能力・態度」の育成を軸とした学習プログラムの開発
・各学校における教育課程への適切な位置づけと指導の工夫や改善
・体験活動などの活用(職場体験、インターンシップなど)
・社会や経済の仕組みについての現実的理解、労働者としての権利や義務などの知識の習得
・多様で幅広い他者との人間関係の構築
キャリア教育を推進するための条件整備(大きく4つ)
〇教員の資質向上と専門的能力を有する教員の養成
・キャリア教育の本質的理解の共有と認識の確立
・カリキュラム開発やコーディネート能力を持つ中核的教員の研修実施
・教員のキャリア・カウンセリング研修プログラムの開発・普及
〇保護者との連携の推進
・学校からの保護者への積極的な働きかけ
・家庭の役割の自覚
・学校教育への積極的な参画
〇学校外の教育資源活用にかかるシステムづくり
・インターンシップ受入れ企業の確保など、体験活動推進のためのシステム構築
・キャリア・アドバイザー確保・活用のシステム構築
〇関係機関などの連携と社会全体の理解の促進
・関係機関などの連絡、協議、推進の場を国・地方レベルで整備
・ハローワーク、大学・専門学校などとの連携や経済団体、企業などの理解と協力の推進