教育相談の形態と実情
教育相談
教育相談とは・・
→児童・生徒の教育や生活に関する様々な問題を解決するために、相談員が本人、親、その他の関係者と話し合い、適切な指導や助言を与える心理臨床活動のこと
相談の形態
・チャンス相談・・学校生活での偶然の機会を利用して行われる教育相談
・呼び出し相談・・悩みや問題を抱えていると思われる児童や生徒を呼び出して行う教育相談
・定期相談・・すべての児童・生徒に対して、毎年数回、一定の期間で行われる教育相談
・自発相談・・児童や生徒が要求することで行われる教育相談
(自発相談は、教師との間の信頼関係(ラポール)が生じると、次第に増える)
カウンセリング
※カウンセリングには、カウンセリング・マインドが必要になる
・カウンセリング・マインド
→カウンセラーとクライアントとの間で信頼関係を築き、クライアントが安心して自己理解を促進できるようにするための、カウンセリングに関する心構えのこと
※カウンセリング・マインドは、3要素があると言われている
・カウンセリング・マインドの3要素(ロジャーズという人が提唱)
・自己一致・・カウンセラーの理想像とかけ離れた自分を感じたとしても、その自分の感じ方を否定したり、曲げたりしてはいけない
・共感的理解・・クライアントの感情を、クライアントの立場になって感じ、理解する
・受容・・クライアントを1人の人間として尊重し、認め、無条件に暖かく受け入れる態度のこと
スクールカウンセラー
※教育相談は、スクールカウンセラーが主に担当する
・スクールカウンセラー
→学校に派遣され、学校全体の相談活動を担当する人のことで、児童や生徒だけでなく、教師に対する相談活動にも携わる専門職のこと
※スクールカウンセラーのほとんどが、臨床心理士
・臨床心理士
→心理臨床分野における知識と経験を持った専門家として、文部科学省が認定する資格をもった人のこと
※臨床心理士試験の受験資格は、心理学系の大学院修士課程を修了する必要がある
※第2種指定大学院の場合は、修士課程修了後、1年以上の心理臨床経験を必要とする
教育相談の実情
・相談の方法としては、小学校、中学校、高校全てにおいて、電話相談が最も多い
・相談の内容としては、不登校関連が多い(中学校では3割が不登校を占める)