生徒指導の理論と方法
生徒指導
生徒指導の位置づけ
・生徒指導は、すべての活動を通して行う
・生徒指導は、すべての教員が行う
※中学と高校の場合は、生徒指導主事を置く必要がある
生徒指導の意義
※生徒指導について、文部省が5つの側面を指摘
・生徒指導は、個別的かつ発達的な教育を基礎におく
・生徒指導は、一人ひとりの生徒の人格の価値を尊重し、個性の伸長を図りながら、同時に社会的な資質や行動を高める
・生徒指導は、生徒の現在の生活に即しながら、具体的、実際的な活動として進められる
・生徒指導は、すべての生徒を対象とする(対象は特異な児童生徒だけではない)
・生徒指導は、統合的な活動
生徒指導の範囲
※以下は一例であり、どれも対応する必要がある
・学業指導・・学業生活に関する指導(学業での不適応の解消など)
・進路指導・・自分に合った適切な進路を主体的に選択出来るように援助する指導
(啓発経験の提供、卒業時の進路や就職斡旋、在学中の自己理解の援助)
・保健指導・・児童、生徒が心身ともに健康な生活を送ることが出来るようにする指導
(健康診断、衛生指導、性教育)
・道徳性指導・・人間関係やより良い生き方に関する指導(生活態度、自己理解)
・個人的適応指導・・生活適応のための教育
(不登校児の指導、情緒不安の解消、精神的な健康の増進)
※最も基本的な領域
・社会性・公民性指導・・社会の一員として必要な社会性を、集団生活を通して育成する指導
(集団の形成、集団への適応指導)
・安全教育・・安全な生活が出来るようにするための指導
(安全意識の向上、交通安全教育、防災訓練、ケガの応急処置)
・余暇指導・・余暇を積極的に利用する態度を育成する指導
※学校週5日制や生涯学習社会の影響で、重要度が増えてきている
生徒指導の方法
・個別指導・・教師が一人の児童・生徒に対して個別に行う指導のこと
※直接先生に相談に来た生徒以外も対象となる
・集団指導・・集団が持つ教育効果を利用すること
(自己の役割、責任の自覚など、生徒指導で生かされる必要がある)
生徒理解の方法
・科学的理解
→・児童や生徒に対する先入観を排除した科学的な理解のこと
・基本は、性格や家庭環境などのデータの分析
・正確な情報をもとに、児童や生徒の立場や考え方を検討する
・共感的理解
→・児童や生徒が何かを感じ、何を訴えているのかを、児童や生徒の立場になって、共感的に理解すること
・ロジャースという人が主張した
・カウンセリングのための必要条件の一つ