近代ヨーロッパの宮廷文化と市民文化について
近代ヨーロッパの宮廷文化と市民文化について考えてみます
・宮廷文化と市民文化について
・17~18世紀のヨーロッパ文化は、君主の宮廷生活との結びつきを強め、
君主の権威を見せつけるのに役立てられた
→それを最もよく示したのは、17世紀のスペインやフランスで完成された
豪壮華麗なバロック美術だった
※バロック美術の代表的な例に、ヴェルサイユ宮殿がある
・絵画の分野では、フランドル派の巨匠であるルーベンスや、
その弟子のファン=ダイクが名高かった
※スペインのエル=グレコ、ベラスケス、ムリリョなども
数々の優れた肖像画や宗教画を描いた
・文学の分野では、ルイ14世時代のフランスで以下のような人達が出てきた
→・悲劇作家のコルネイユやラシーヌ
・喜劇作家のモリエール など
=これらの人達は、規律と調和を重視する古典主義の傑作を生んだ
→また、リシュリューという人が1635年にフランス学士院(アカデミー)を作った
※フランス学士院は、フランス語の統一と洗練の努力を行った
=結果、フランス語がヨーロッパの国々の上流社会で使われるようになった
・18世紀になると、バロックにかわって、繊細優美なロココ美術というのが広まった
→ロココ美術は、王侯貴族や富裕市民に好まれた
※代表的な例に、フランスのワトーの絵画などがある
→プロイセンのフリードリヒ2世がポツダムにたてたサンスージ宮殿は、
ロココ美術の建築として有名になった
→バッハやヘンデルの音楽もロココ美術が広まった時に完成された
・当時の文化の特徴の一つは、市民層の役割が増大したことだった
・西欧の国々では、「生活革命」という各目によって、一般の市民が貴族と一緒に
海外からの茶、砂糖、コーヒーなどの新しくて珍しい商品を消費するようになった
※この時に、一般の市民を反映する文化が出てきた
・独立後のオランダでは、レンブラントという人が明暗を強調する画法で、
市民の力強さを表現した
・イギリスでは、17世紀に以下のようなピューリタン文学の名作が生まれた
→・ミルトンの「失楽園」
・バンヤンの「天路歴程」 など
・18世紀になると、イギリスで盛んな貿易活動や植民活動が行なわれていた
→そのような背景で、以下のような小説が出版された
・デフォーの「ロビンソン=クルーソー」
・スウィフトの「ガリヴァー旅行記」 など
・イギリスでは、17世紀のなかばからコーヒーハウスのような、
市民が交流する場が形成されていた
=このような場所の形成は、文芸活動やジャーナリズムの発展を支えたと言われている
ポイント
・当時の宮廷文化についておさえる
・当時の市民文化についておさえる
このあたりが今回のポイントです