民族問題の対策と取り組みについて
民族問題の対策と取り組みについて考えてみます
・多文化共生について
※現代は、人が移動することで、一国の社会がどんどん多文化かつ多民族化している
・多文化や多民族化が進む中で、同化主義が懸念されている
※同化主義・・他の民族を受け入れる側の社会の価値観やルールを一方的に
移民に押し付ける主義のこと
→ヨーロッパでは、オランダやイギリスは多文化主義を採用したが、
フランスなどは同化主義を採用してきた
・基本的にどの国でも、外国から来た人に対しては、ある程度の同化を求める動きがある
※ただし、同化は本来それぞれの民族が持っている文化的な
帰属意識(アイデンティティ)の否定につながる
→そのため、多文化の共生を難しくすると言われている
・一方で、多文化主義を政策として反映させる場合は、後から社会に来た移民との間での
摩擦を起こしにくい
※多文化主義とは
・異なる文化や異なる価値観を尊重する主義のこと
・多文化主義の政策として、以下のような例がある
→・移民が母語で教育を受ける権利を認める
・宗教的な教えやルールに従って生きる自由を保障する
※ただし、多文化主義を採用すると、移民の人達が文化を守るのはいいが、
受け入れる側の国の社会は相手の文化に適応しにくいという問題もある
・共生のためには、以下のような動きや考えが必要だと言われている
→・世界各地で起こる紛争に対して、国連などの各国の協力が解決のための
有効な手段だとされている
・国民の一人ひとりが、仲間と認識するグループのなかだけで生活するのではなく、
他の集団に所属する人々とコミュニケーションをとることが必要だと言われている
・現代の世界は、一つの民族が単独で国家を構成することはありえないため、
他の民族との相互の理解のための努力をして、出来る限り不平等を
解消していく必要がある
・多文化や多民族から見たオランダについて
※オランダは、多民族や多文化を受け入れることで有名
・オランダには、以下のような特徴がある
→・リベラリズム(自由主義)の考え方が根強い
※リベラリズム・・個人が個人として生きたいように生きる権利を
認める考え方のこと
・昔から貿易が盛んだったこともあって、異文化の受け入れにも
寛容だと言われている
・オランダは、20世紀の後半からスリナム、トルコ、モロッコなどからの
移民が定住した
※これに加えて、アフリカや中東からの難民も積極的に受け入れてきた
=そのため、現在のオランダは多民族や多文化の社会になっている
・オランダは、民族や宗教の違いによる不平等をなくしていくために、
以下のような制度が使われている
→・1980年代の憲法の改正によって、外国人であっても、一定の条件を満たせば
政治に参加するための地方参政権を持つことが出来るようになった
・自分たちの宗教や価値観に従って、子どもに教育を受けさせる権利が保障されている
・政府の財源で、宗教に関係ない学校、キリスト教徒やムスリムのための
学校を作ることが出来る など
ポイント
・多文化共生についておさえる
・多文化や多民族から見たオランダについておさえる
このあたりが今回のポイントです