光を受容する仕組み -ヒトの眼の構造-
光を受容する仕組みについて
1、ヒトの眼の構造
・瞳孔(ひとみ)
・角膜・・・光の屈折に関係
・ガラス体
・網膜・・・視細胞を持ち、光を受容する
※視細胞は、錐体細胞とかん体細胞とに分かれる
・脈絡膜・・・網膜に栄養を運び、毛細血管が分布する
・視神経
・水晶体(レンズ)・・・厚さの変化で遠近を調整する
・虹彩・・・目の内部に入る光の量を調節する
・毛様体・・・水晶体の厚さを調節する
・チン小帯
・強膜・・・眼球を保護する
・黄斑・・・視細胞(錐体細胞)が多く存在する網膜の部分
※見たいものは黄斑に結像
・盲斑・・・視細胞がなく、光を感じない部分
・中心窩
・視細胞は、桿体細胞と錐体細胞とに分けられる
→・桿体細胞(網膜周辺部)・・・光に関係して明暗の識別を行い、弱光下でも働く
・錐体細胞(網膜中心付近=黄斑)・・・色に関係して赤、青、緑の識別を行い、
弱光下では働かない
・錐体細胞は、網膜にあって色覚を感じる
→錐体細胞は、赤錐体、青錐体、緑錐体があり、それぞれ興奮しやすさが違う
※赤、青、緑の3色は、光の3原色と言われている
2、明暗調節
・光量・・・虹彩で調節
※明るい所 - 瞳孔縮小(瞳孔括約筋が収縮) - 瞳孔括約筋は輪状
暗い所 - 瞳孔拡大(瞳孔散大筋が収縮) - 瞳孔散大筋は放射状
・感度変化
※明るい所 - 感度が高いところから低くなる
暗い所 - 感度が低いところから高くなる
・眼の順応
※明順応(暗い所 → 明るい所) ― 視細胞の感度は低下
暗順応(明るい所 → 暗い所) ― 視細胞の感度は上昇
・桿体細胞の感度上昇の仕組み(感度上昇には、ロドプシンが必要)
ロドプシンが蓄積すると感度が上昇する → ロドプシンに光が加わる
→ レチナールとオプシンが出来る → 明るい時にロトプシンを消費する →
ビタミンAとオプシンになる → 暗くなるとロトプシンが再合成される
※ビタミンAが不足すると、夜盲症(鳥目)になる
3、遠近調節
※遠近調節の方法・・・水晶体の厚みを調節して、網膜上に物体の像を結ぶ
・水晶体に近づくか遠ざかるかで、大きく変わる
→・近づく場合・・・毛様体が収縮、チン小帯が弛緩、水晶体が厚くなる、焦点距離が短い
・遠ざかる場合・・毛様体が弛緩、チン小帯が緊張、水晶体が薄くなる、焦点距離が長い