情報の伝達① -神経細胞と興奮-
情報の伝達について
1、神経細胞
・神経細胞には、細胞体、軸索、樹状突起、髄鞘、神経鞘がある
※軸索には、シュワン細胞が巻き付いている
(神経には、有髄神経(繊維)と無髄神経(繊維)がある)
※情報が伝わる流れ
刺激 → 受容器 → 感覚ニューロン(興奮の伝導) → ランビエ絞輪を通る
→ 介在ニューロン → 運動ニューロン → 効果器 → 反応
※介在ニューロンは、軸索末端を通り、情報処理から命令を行う「中枢」の部分
2、神経細胞の興奮
※興奮とは・・・刺激を受けて、細胞内外の電位が逆転すること
(電位はオシロスコープが「電位差」として測定)
※オシロスコープ・・・神経細胞の外側の基準電極と内側の測定電極を計測する機械のこと
・神経細胞が静止状態と活動状態で動きが変わる
→・静止状態・・・神経細胞の内側にマイナスの電位が、外側にプラスの電位がある
・活動状態・・・刺激を受けたところだけ、内側がプラスに、外側がマイナスになる
※細胞内外の電位差を、膜電位という
・電位には、静止電位と活動電位がある
→・静止電位・・・膜電位の基準をゼロとした時の、マイナス分の電位のこと
・活動電位・・・静止状態と活動状態の膜電位の和のこと
※活動電位が生じることを、興奮という
3、興奮の伝導と伝達
・伝導・・・神経細胞が受けた刺激が両側に広がっていくこと
(具体的には、刺激を受けた部分の隣にある内側のマイナスがプラスに、
外側のプラスがマイナスになる)
※これが逆戻りしない状態を、マヒという
・伝導には、跳躍伝導というのがある(30~120m/秒) ← これは有髄神経で見られる
※スピードには、温度と太さが関係する
※髄鞘が絶縁体になる
・伝達・・・神経細胞から神経細胞へ伝わること(シナプスを介在して、若干時間がかかる)
※神経細胞と効果器との接合部分を、神経筋接合部という
・伝達の部分には、いくつかの仕組みがある
→・軸索末端にミトコンドリアとシナプス小胞があり、神経伝達物質を出す
・神経伝達物質を受け取る側には、レセプターというものがあり、レセプターで受け取る
・レセプターと軸索末端との間を、シナプス間隙という
※神経には、2種類ある
→・交感神経 - ノルアドレナリン
・副交感神経 - アセチルコリン
4、刺激の強さと興奮の関係
・活動電位の大きさ → 全くないか、全てが一定の値の大きさになるか、のどちらかしかない
=このような活動電位の法則を、全か無かの法則という
・刺激の強さ → 段々と強くなっていくが、閾値に達しているかどうかが重要
※閾値・・・活動電位を発生させる刺激の最小値のこと
閾値以下・・・反応なし
閾値以上・・・刺激の大小に関わらず、一定の大きさの反応を示す
=つまり、閾値を超えると活動電位は一定の値を示し、
閾値を超えない場合は活動電位の反応はゼロになる
※ただし、刺激が強いほど、興奮の発生頻度は多い
・基本的に、1個の神経細胞だと全か無だが、多くの神経細胞が集まると、
ゆるやかな反応の大きさを示す場合が見られる
→これは、反応する神経が増加していくことを示している
=つまり、それぞれの神経細胞で閾値は異なる
※閾値が低いものは感度が高く、閾値が低いものから興奮する
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