ソフィストについて -プロタゴラスとソクラテス-
プロタゴラスと、ソクラテスについて考えます
・ソフィスト
・ソフィストの代表に、プロタゴラスという人がいる。
・プロタゴラス-・「人間は万物の尺度である」という言葉を残した
意味:基準は人間だが、その人間は一人ひとり見方が違い、
絶対的に正しい答えはなく、そもそも生き方が全員違うと考えた
・この考え方から、プロタゴラスは相対主義(他と比較して考える)を述べた
→このようなソフィスト達を批判する人が現れ、その代表がソクラテスだった
・ソクラテス-ソフィストの一人だが、プロタゴラスの考え方を批判
・ソクラテスの考える弁論術
→誰かとの対話の中にある、矛盾と無知を指摘することで、
正しい人間の生き方を見出すもの
※多くのソフィストは、自分の考えを押し付けて
言い負かすのが弁論術だと考えていた
・ソクラテスのこの考え方を実現するためには、問答法(助産術、産婆術)が良いと考えた
・問答法とは・・すでに分かっていることから始めて、
相手と同意しながら一つの結論を導くこと
→そのために、自分は相手に質問をする役に回り、
相手が質問によって自分自身で理解する手助けをすることが
大事だとした
※なぜ、問答法が良いのか
→・自分と相手でロゴスを共有できるから
・相手ではなく、質問をする自分が何を知らないかに気づくことができるから
・ソクラテスの考え方
①無知の知
・ソクラテスは、無知の知が大切だとした。
※無知とは・・お金や名誉を重要と思い、魂(≒心)を気にしないこと
→この時に、魂の大切さに気づくことを、無知の知と言った。
(無知の知は、自分が何も知らないことを知るべき、ということとは、異なる)
※デルフォイの神殿というところに、「汝自身を知れ」という言葉が書かれていた
「汝自身を知れ」の本当の意味とは・・
→自分が無知であることを知れ、という意味が含まれていた
②善く生きること
・ソクラテスは、善く生きることが人間にとって大切だとした。
※善く生きることとは・・自分の魂を優れたものにすること
(=魂への配慮・魂の世話と言う)
・では、どうすれば自分の魂を優れたものにできるのか
→人間の魂に備わっている善さ(=徳、アレテー)を知ることが必要だと考えた
※なぜ、徳を知ることが必要なのか
→人間は、徳を知らないと徳を行動に反映できないと考えた
(これを、知行合一と言う)
→また、徳を知った上で行動すると、幸せになれるとも考えた
(これを、福徳一致と言う)
ポイント
・プロタゴラスが、「万物は流転する」と言い、相対主義の立場を取った
・ソクラテスはプロタゴラスを反論し、問答法を重要だとした
・ソクラテスは無知の知が大切だとした
・デルフォイの神殿の「汝自身を知れ」という言葉の本当の意味を理解する
・ソクラテスは、善く生きることために、魂の配慮が大切だとした
・徳を重視して、知行合一、福徳一致を目指すことが大切だとした
コメント
最後のポイントのところでプロタゴラスは「万物は流転する」ではなく、「人間は万物の尺度である」ではないでしょうか??
魂(プシュケー)への配慮を教えてください